善戦ホースが最高の鞍上を得て一変した走りを見せる!
当企画のコンセプトにつきましては、コチラにてご確認ください。今週も“勝ち逃げ馬券師”新良武志氏に、注目の乗り替わりをピックアップしてもらいます。
※データは2018年以降の結果をもとに集計
編集部(以下、編) いよいよ3歳クラシックが始まります。まずは牝馬の一冠目の桜花賞です。
新良(以下、新) G1レース、とくにクラシックはトップ騎手がお手馬に継続騎乗するケースが多いんですが、この桜花賞は例外で、乗り替わりの活躍が目立つんですよね。
編 まさにこのコーナー向きのレース!
新 はい。2013年は乗り替わりが3着以内を独占。2017年はレーヌミノル、2018年はアーモンドアイと2年連続で乗り替わりが勝利。そして、昨年3着のファインルージュも乗り替わりでした。
編 今年も乗り替わりの注目馬はいるんでしょうか?
新 います。横山武史騎手から川田将雅騎手に乗り替わる⑧スターズオンアースです。
編 おお、スターズオンアースですか。人気的には妙味がありそうですし、川田騎手が乗ると思うとワクワクしますね。
新 この馬に関しては、新馬から前々走まで石橋騎手が主戦を務めてきました。キッチリ仕事をする中堅ジョッキーで、及第点の成績を残してきましたよね。
編 そして、前走のクイーンCでは横山武騎手に乗り替わりました。
新 現在は横山武騎手のほうが上の立場になりましたので、鞍上強化のかたちになったわけですが、1番人気に応えることはできませんでした。
編 2着でしたので、最低限の仕事はしたという感じですかね。
新 いや、私は乗り方ひとつで勝てたと思うんですよ。レース後のコメントを見ると、石橋騎手も横山武騎手も、「この馬の力を引き出せなかった」という主旨の発言をしています。それだけ乗り難しい馬なんでしょう。
編 つまり、うまく乗りこなすことができれば、とてつもないパフォーマンスを発揮する可能性もあると?
新 あると思います。今回は横山武騎手よりもさらに上に評価されている川田騎手が配されましたので、大きな変わり身が見られるかもしれません。今、ルメール騎手と対等に戦える唯一の日本人騎手で、世界のトップジョッキーが相手でも見劣りはしませんからね。
編 石橋騎手に戻すのではなく、ここ一番で川田騎手を起用してくるあたりからも、陣営の期待の高さがうかがえますね。
新 ノーザンファーム勢は6頭出走しているなかで、リーディングジョッキーを配してきたことがすべてを物語っていると思います。
編 なるほど。ノーチャンスの馬に川田騎手を乗せるわけがありませんからね。
新 川田騎手は阪神芝1600mをめっぽう得意にしていて、2019年以降、32勝で勝率36.4%という圧巻の成績を記録しています。勝率2位のルメール騎手ですら22.2%、勝利数2位の福永騎手にはダブルスコアの差をつけていますからね。その差は歴然です。
編 もう、圧倒的ですね。
新 しかも、川田騎手は32回の勝利に対して、2着がたったの5回しかありません。このコースで上位争いに持ち込んだら、かなりの確率で勝ちきってくれるんです。
編 すさまじいですね。逆らうだけ無駄という気がします。
新 馬はデビュー以来オール3着以内。ここ3戦はナミュール、ライラック、プレサージュリフトに負けていますが、先ほども触れたように、鞍上は力を出しきれていないと語っています。
編 川田騎手がポテンシャルを引き出すことができれば……。
新 まとめて逆転するシーンも十分にあるでしょう。
編 勝ちきれていないぶん、川田騎手騎乗でも人気にならないでしょうし、馬券的には最高の狙い目になりそうですね。
新 もう、楽しみでしかありません。1着がベストですが、2着、3着でも好配当が期待できますので、なんとか上位に持ってきてほしいですね。
★その他の注目乗り替わり★
中山9R ⑪ゾンニッヒ(吉田隼人→菅原明良)
中山11R ⑬タイセイビジョン(幸英明→菅原明良)
阪神12R ③フォルテデイマルミ(池添謙一→ルメール)
【プロフィール】
新良武志(しんら・たけし)
かつてはどこにでもいる競馬ファンの1人だったが、データベースソフト【TARGET】との出合いを経て、眠っていた馬券師としての素質が開花。騎手・種牡馬にウマニティU指数を組み合わせた独自のデータ活用術を考案し、常勝スタイルを確立させる。2015年秋にメディアデビュー。雑誌、WEBを中心に精力的に予想家活動を行っている。著書に『毎日コツコツ勝ち逃げリーマン馬券術』(ベストセラーズ)、『ジョッキー未来予測2019』(秀和システム)。
最新情報は『“新良式”データ馬券ブログ』で公開中。
(提供元:競馬予想のウマニティ)
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