中山では土曜メインにダービー卿チャレンジトロフィー(4月2日、GⅠⅠⅠ、芝1600メートル)が行われる。過去20年で1番人気馬はわずか2勝と波乱必至のハンデ戦だ。
ザダル(美浦・大竹正博厩舎、牡6歳)は年明けの京都金杯で、昨年のエプソムCに続く重賞2勝目をゲット。内めの進路があくのを待った松山弘平騎手のファインプレーが光ったが、57・5キロを背負いながら上がりは最速と馬自身の充実ぶりも光った。24日は馬なりで美浦Wコース6ハロン81秒2-11秒8の好時計をマークし、僚馬と併入。3カ月ぶりでも上々の仕上がりをアピールしている。「調教は右回りでも左回りでも手前を替えないところがあるけど、しっかりと動けていた。あと1週で絞れてくれば態勢は整うでしょう」と大竹調教師。中山でも2勝の実績があるだけに、あとはトップハンデ58キロの克服がポイントになりそうだ。
リフレイム(美浦・黒岩陽一厩舎、牝4歳)は東京マイルで2勝クラス、節分Sと連勝中。直線で外にヨレる癖は健在だが、それだけに底知れない能力を感じさせる。24日は美浦Wコースで5ハロン65秒7-11秒8(直線仕掛け)と相変わらず稽古駆けするところを見せている。「1カ月くらいリフレッシュさせて、適度に余裕のある体で帰厩。無理なく調整できているし、掛かることなく楽に走れていますね」と黒岩調教師は好感触を伝える。昨年のフラワーC(10着)以来、キャリア2度目の右回りがどうかだが、ハンデ53キロなら楽しみだ。
ボンセルヴィーソ(栗東・池添学厩舎、牡8歳)=56キロ=は前走・東風Sで2019年11月の渡月橋S以来の4勝目ゲット。当レースでは一昨年2着、昨年3着と好走しており、中山マイルとは抜群に相性がいい。中間も順調に乗り込まれ、池添学調教師は「元気いっぱいですし、8歳とは思えないくらい。前走はスムーズな競馬ができたし、折り合いがついてしっかり伸びてきました。夏場が弱いタイプなのでこの時期は合うと思います」と念願の初タイトルに意欲を示す。
池添学厩舎からはカテドラル(牡6歳)もエントリー。昨秋は同舞台の京成杯オータムHを制している。前走・東京新聞杯は8着に終わったが、別定58キロを背負いながら後方からよく伸びていた。ハンデ57キロで得意コースなら直線一気が決まっていい。
カイザーミノル(栗東・北出成人厩舎、牡6歳)は前走・京都金杯で0秒1差3着。昨年はマイラーズC、京王杯スプリングCとGⅠⅠで2度の3着があり、重賞制覇は秒読み段階まできている。先行力を備えており、トリッキーな中山マイルも合うはずだ。
ダーリントンホール(美浦・木村哲也厩舎、牡5歳)=56キロ=は前走・洛陽Sでハナ差2着。早めに抜け出して勝利目前のところでエアファンディタの強襲にあってしまったが、完全復活への手応えをつかんだはず。530キロの大型でパワーを要する馬場ももってこいだ。
グラティアス(美浦・宮田敬介厩舎、牡4歳)=56キロ=は前走・東風Sでマイルに初挑戦。前残りの展開で届かなかったが、後方からメンバー最速の上がり3ハロン33秒6で5着まで押し上げてきた。距離2度目で慣れが見込めるだけに、もう少し前の位置で運べれば怖い存在になる。
ミッキーブリランテ(栗東・矢作芳人厩舎、牡6歳)=56キロ=は東風Sで58キロを背負って2着と復調ムード。昨年はニューイヤーSを制したように中山マイルとは好相性だ。ドバイで3勝を挙げた厩舎の勢いも駆って重賞初Vを狙う。
過去10年で準オープンを勝って挑んだ馬が5勝しているレース。前述のリフレイムもそうだが、同じ中山芝1600メートルで行われた幕張Sを快勝したインテンスライト(美浦・菊沢隆徳厩舎、牡6歳)=54キロ=もマークしたい。
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