2018.5.7 13:57

【伊藤崇コラム】「声優になろう!」#033 シナリオの話1

【伊藤崇コラム】

「声優になろう!」#033 シナリオの話1

シナリオの話1

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「」 シナリオライターになりたいと思っている子たちに「字が書けるからと言って、シナリオライターになれると思うなよ!」と言っているのと同じように、「字が読めるからと言って、脚本(ほん)が読めると思うなよ!」とは役者の卵達に言いたくなる言葉の一つです。

 脚本は映像制作において、いわゆる、背骨になる部分です。

 背骨であるがゆえに、基本的な指針となるもので、この方向性から外れることはあり得ません。

 方向性を変えるのであれば、脚本そのものを変える必要があるのです。

 そういう意味では、方向性そのものが書かれているのですから、その方向にのっとった演技が求められるわけです。

 もちろんその答えは、一つではありません。ある程度、自由度を残してあります。

 ただ、その方向性や演出が求めるものを無視して、違った方向性を向いて演技することは求めていません。

 シナリオには必ず、シナリオライターの主張やシナリオ打ち合わせを経て、GOが出ますのでアニメで言うところの、製作委員会メンバーの意向が入っています。

 もちろん、ある特定の演技を一つだけ、求めているわけではないのでそこで、どう演じるかが、役者のセンスなのではないかと思います。

 さて、そこで、その指針なり、方向性なりをいかに、早く受け取ることができるかが、特に、若手の能力差の一つだと思います。

 本当はそんなこと、シナリオに書いてあるよ!ということなのですが、どうも、その辺りの能力が足りない新人なり、若手なりが多いようです。

 そのようなことでは、仕事になりません。シナリオの書かれていることに無駄な部分はありません。逆に言うと、いかに、無駄なことを省いてシナリオを成立させるかについてシナリオライターたちは苦心しているのです。

 だから、必要十分な情報は必ず書かれているのです。

 その書かれていることを的確に吸い上げるかがセンスであったり、できると思わせるところなのです。

 そこで、第一段階で必要になるのが脚本をどう読みとれるか、ということですね。

 その読みとる力って、一言で言えば、文章読解力です。いかに早く、その文章の書かれていることを理解するかによって、その後の作業を軽減、余った時間を次の段階へ時間を割り当てられるのです。そのための「読書」です。

伊藤崇

「伊藤 崇」イメージ画像(いとう・たかし) 某大手印刷会社にて、アートディレクターとして活躍後、アニメ業界に転職。プロデューサーとして、(株)アクタス(株)セブンアークスで活躍し、現在、スタジオ藍丸で活動している一方で、有名漫画家の個展企画やIMTACで声優養成所講師として活動している。声優ワークショップOTTIの主催者 HP:(http://aska.gr.jp/otti/