2018.3.14 15:23

【高橋信之コラム】レトロなコクピットに憧れて

【高橋信之コラム】

レトロなコクピットに憧れて

特集:
高橋信之
ラジオ、CDプレイヤー、時計そして下段はスピーカーのコンポ。

ラジオ、CDプレイヤー、時計そして下段はスピーカーのコンポ。【拡大】

 ポリコンセプトという家電ブランドを知ったのは、1990年代の後半だ。

 その頃、アメコミとフィギュアの専門店サイバーダインショップの仕入れのためにアニメやSF映画のコンベンション取材に会わせて年に数回は渡米、数回は香港に出張していた。

 ある時、ショッピングモールの高級雑貨店ブルックストーンに置かれていたCDラジカセに目がくぎ付けになった。

 銀色のアルミパネル、アナログなメーター、武骨なネジ止め。

 なんともレトロなデザインに年頃もあって、引きつけられた。

 モールでの食事の間中、どうやって、あのバカでかいCDラジカセをふたつ買って帰るかを真剣に考えていた。ふたつ? そうふたつなのだ。

 海外で買った家電製品とか故障してもそうそう簡単に修理には出せない。

 メーカーもインディーズのようだし、とても日本にサービスショップがあるとは思えない。だから、ふたつ必要なのだ。ひとつが壊れたら、もうひとつのための部品取りスペアとして飾りにすればいいから。

 かくしてスーツケースもひとつ新調して、ふたつのCDラジカセを買って帰った。バカでかいオモチャを買うときはホテルで箱から出して中身だけを持って返っていたりするが、この箱もキュートだった。

 さて、日本に戻ってから当時のプアなネット環境とプアな英語であれこれ調べ始めると、ポリコンセプト社は欧州資本でスタートして主にアメリカ向けのデザイン家電を作っているインディーズブランドであること、工場は香港と深●(=土へんに川)にあることなどが分かってきた。

 カタログを取り寄せると、ラジオ、CDラジオ、CDラジカセ、電話、時計などさまざまなラインナップを展開している。

 シリーズ名は、SOSL。

 かのチャールズ・リンドバーグが大西洋無着陸横断飛行を行った航空機「スピリット・オブ・セントルイス号」にちなんだネーミングだ。

 型番も、RYAN NX-211と実機のナンバーを模した懲りよう。

 ムムッ、かなりのマニアがデザインしてるぞ。

 なるほど、アルミ表面の研磨模様も実機のジュラルミンと同じだ。 

 以後、米国出張、香港出張のたびに探しては買って帰った。

 総輸入代理店になりた~い!

 マネージャーのところまでたどり着くと、過去、日本にも輸出したことがあるけれど、日本は家電大手がマーケットを占有しているからほとんど入っていないことも分かった。

 いろいろと頑張ってみたが、利益が出せるロット数で仕入れにかかる費用、広告宣伝にかかる費用は数千万円、数億円。とても手が出なかった。

 ことあるごとに、日本のメーカーやショッパーにカタログを配って歩いたが、インポーターは見つからなかった。

 いまだったら、クラウドファンディングやネットPRで小規模でもやれるかもしれないなあ。

 レトロでメカメカしいデザイン、いいよねぇ。

 iPhoneケース、出ないかなぁ。

高橋 信之

「高橋 信之」イメージ画像スタジオ・ハードデラックス株式会社 代表取締役 東京国際アニメフェア実行委員 日本アニメーター・演出協会 応援団長 アニメ記者クラブ/アニメプレスセンター 起案者・理事「出版や広告、商品開発、映像メディアで活動するプロデューサー/プランナー。アニメ、SF映画、ビデオゲーム、玩具、デジタルデバイスなどを得意分野とし、多くの雑誌編集者やデザイナー、映画監督と交流する。

 

  • 記念すべき最初の出会いは、このCDラジカセでした。その音響は、、、とても薄っぺらく、安っぽかった。それも、レトロっぽい。
  • 真空管式ラジオを模していますが、バルブは照明ライト、下段にはカセットテープレコーダーがかかります。
  • 少しポータブルになったCDラジオ+トラベル時計のケース。くるまに積んでアメリカ横断したい。
  • AM波、FM波のラジオ。残念なことに日本では米国向けの周波数帯域とは違うのですべてのラジオバンドをカバーできません
  • 少しメーターが現代的なデザインになってきて、もう少しすると「松本零士メーター」が登場するかもしれない。
  • トラベル時計ラジオですが、これをもってホントに海外旅行行くヒトはいないよね。机の上において、夢の冒険旅行に思いをはせるのよ。