2018.2.26 11:38

【伊藤崇コラム】「声優になろう!」#023 プロの声優になるという事

【伊藤崇コラム】

「声優になろう!」#023 プロの声優になるという事

プロの声優になるという事

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 先週の続きですが、役柄について、なんとか、方向性を見つけたら、次は、その役柄の代表的な人を研究してみましょう。

 研究の仕方までは書きませんが、まずは、その人だけに集中して、研究を進めましょう。

 それって、目的とか、目標がないと人間はダメになってしまうというか今のまま、ということになりかねません。

 これは非常にまずいことです。そのままということは、実質、後退、退化しているようなものですから。

 仮に違った方向でも、歩き出すことが大切です。

 それについて言うと、失敗の良くあるパターンって、いろんなモノに手を出して、何も勝ち取れないというのが多いですよね。焦ってもダメなんです。まずは、一歩ですよ。

 だから、同時にいろんなモノに手を出すんじゃなくて、その一歩のスピードを高めることなのです。

 ということは、練習回数を多くするしかないのです。個人差はあるにしても、この法則からは逃げられません。

 もちろん、みんなどこかで、いっているのでしょうが、どうしても、焦りから空回りしてしまうものです。

 でも、ここで踏ん張れるか、踏ん張れないかが、ターニングポイントになるのではないでしょうか。

 ところで、最近、また、中堅の声優さんが廃業した話を聞きました。個人的に、名前は聞いたことがあるけど、仕事をしたことがあるかないかは記憶にありませんでした。

 たぶんどっかであったような・・。

 一応、業界の隅に居る自分ですから、そのように、アニメーションを作り上げていく仲間が

廃業ということになるのは悲しいことです。

 ただ、現実には毎年、1万人近い人間が声優になりたいと、王道、裏道、あぜ道を通っていくわけで、その中で残るとなると、それは大変なわけです。

 実際、プロになった瞬間から、目標にしていた声優さん、ファンだった声優さん、有名声優さんが声質によっては、モロかぶりのライバルになるわけですから、憧れ程度のアマチュア的思考では残れるわけもありません。その人たちを蹴落とさなければ、食べられる声優にはなれません。

 昔、良いアニメーターを育てるために、北は北海道から、南は九州福岡まで、飛び回ったことがあります。その子達がこの業界に入ってきたときに最初に言った言葉が、「食う、寝る以外、2年から3年はずっと鉛筆を持っていろ」でした。要は、ここ、2~3年のうちに力をつけないと、これからの何十年のアニメーター人生が成り立たないよ、という意味です。

 これは、今のみなさんにも同じことが言えませんか?「食う、寝る、バイトする以外は役者としての自分のことを考えてください」

 私がOTTIワークショップで見れるのはせいぜい、月数回程度です。月の大半は、養成所とかの練習を入れても、自分で練習するしかないのです。あれがある、これがある、は皆同じです。

 その間に、他の人は練習してますよ。名前は出さないけど、売れているのに、さらに、上を目指して、やっている声優さんもいます。

 はっきり言いますが、あなたたちはまだ、負け続けたいのですか!? やるしかないのです。

 そのフォローは職権乱用でサポートしてあげますから、とにかく、最初にサンプルに入れる役を作り上げなさい。

伊藤崇

「伊藤 崇」イメージ画像(いとう・たかし) 某大手印刷会社にて、アートディレクターとして活躍後、アニメ業界に転職。プロデューサーとして、(株)アクタス(株)セブンアークスで活躍し、現在、スタジオ藍丸で活動している一方で、有名漫画家の個展企画やIMTACで声優養成所講師として活動している。声優ワークショップOTTIの主催者 HP:(http://aska.gr.jp/otti/