2016.12.30 17:29

【上坂すみれコラム】「上坂すみれの文化部は夜歩く」ヲタカル版(39) サバゲーの達人は敵の弾が当たったらすぐわかる人。 

【上坂すみれコラム】

「上坂すみれの文化部は夜歩く」ヲタカル版(39) サバゲーの達人は敵の弾が当たったらすぐわかる人。 

特集:
上坂すみれ
金子賢一さんと

金子賢一さんと【拡大】

 みなさん、Добрый вечер。上坂すみれです。今年最後のゲストは金子賢一さんです。

 金子さんは4月29日の公開録音にさくら兵団さんチームで出演してくださいました。そのとき以来ということで、約8カ月ぶりの登場となります。番組初の2回目のゲスト、2回登場した人はいないということで、金子さん、おめでとうございます。

 今回もワッペンがたくさんついているすてきなお召し物を着ていらっしゃったのですが、なんとお名前入りなんです。アメリカに発注かけて、箔(はく)押しで自分の名前「Kenichi Kaneko」を入れてもらったそうです。かっこいい。

 金子さんといえばワッペンづくりや、舞台衣装とかをよくつくってくださるので、写真を見たら皆さんもおわかりになると思うんです。ともかく金子さんといえば、わたくしは『上坂すみれの装甲親衛歩兵連隊放送』という懐かしの“日本初”のミリタリー番組でお世話になりまして、そこからのお付き合いです。ガルパンが始まる少し前の2012年の5月から1年半ずっと一緒にやらせていただきました。

 そんな金子さんは火炎放射器で焼かれそうになったり、戦車にひかれかけたことがあるそうなので聞いてみたのですが、「うん。あるよ」ってすごい軽く返事をされてびっくりしました。金子さんがおっしゃるには、日本だと“戦争ごっこ”というとサバイバルゲームってイメージがありますが、アメリカではもっと規模が大きくて、どちらかというとサバイバルゲームというよりは、川中島の決戦の再現イベントとかそういう、歴史再現系のイベントなんだそうです。海外ではよくありますよね。

 「ヒストリカルリエナクメント」とか、「リビングヒストリー」っていうそうですが。金子さんはアメリカのグループから呼んでもらって、日本兵として参加するそうです。それも単純にどっかの山で勝手にやっているんじゃなくて、州軍とか、軍の施設とかをちゃんと正式に借りて、半公式イベントみたいな感じでやるそうです。向こうの人たちがちゃんと塹壕とか機関銃壕とかをつくっていてくれるそうです。本格的ですね。

 金子さんたちが現地に入ると、ある程度打ち合わせはあるそうですが、M4シャーマンが2両、スチュアート系戦車とかがどんどん攻めてくるそうです。敵に回したくないですね。

 続いてリスナーさんからのメールで金子さんにサバゲーの魅力と注意点などを聞いてみました。

 サバイバルゲームは最近、FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム。※主人公視点で武器を使って戦うアクションゲーム)で入ってくる人がすごく多いそうです。昔はミリタリーに入ってくるきっかけは、大作戦争映画が多かったみたいです。金子さんよりもっと上の世代だと、アメリカのドラマで『コンバット!』っていうのがあったり、『バルジ大作戦』とか大作戦争映画を見て入ってきたそうです。金子さんの世代では『プラトーン』なんかのベトナム戦争の映画がきっかけだったようです。今の若い人は、漫画、アニメ、FPSゲームの中のSEALsとかSWATといった特殊部隊ものからミリタリーに入ってくる人が多いそうです。

 金子さんがおっしゃるには、サバイバルゲームの注意するところは、指南本とかガイドブックでは、エアガンのカスタム方法とか、どういうふうに相手を倒すかという戦略を練ろうとか、倒すことしか書いてないのですが、それよりも大事なのは、相手の弾が1発当たったらもう素直に認めましょう、やられたのにそれを認めないで、当たってないっていうふうに言い張るのはいけないということなんだそうです。

 ゾンビっていうそうです。ガイドブックではゾンビですっていうふうに、その1文だけで終わっちゃっているのですが、サバイバルゲームが成功するか否かっていうのは、実はうまく当てることよりも、自分が当たったときにちゃんと当たりましたっていうふうに認識できるかどうかっていうことだって力説しておられました。

 弾が当たったのかわからないときがあるのか不思議だったのですが、すごく微妙なんだそうです。もちろん意図的にバシバシ当たっているのに、痛さをがまんして、「いや、僕当たってないし」って言ったら駄目ですが。けっこう走り回っていたり、藪を抜けているときに弾を連射されたりすると本人もわからなかったりとかするそうです。あと、伏せているときに、かかとに当たったりするとわからなかったり、装備品やアーマーを付けていると、それで弾き返して、自分では感覚がなかったりとかするそうです。なので金子さんは、「サバイバルゲームがうまい人っていうのは、敵に弾を当てることがうまい人なんじゃなくて、敵の弾が当たったらすぐにわかる人だ」っておっしゃっておられました。それは確かに盲点というか。サバゲーやるぞというときには気が付かないところですね。

 サバイバルゲームをやりたいっていう人って、なぜか自分が倒すことしか考えてないそうです。やっぱりみんなマシンガンでバリバリっていうふうにやって爽快に倒したいんですって。でも、金子さんは「いや、君は全然わからないところから遠距離から狙撃される側の立場ですよ。ゲームスタート30秒後に退場させられる側の人間なんだけれども」って笑っておらました。今売っている日本製のエアガンなら性能がいいので、そういうところを気を付けているだけで、変に気を使わなくても大丈夫なんだそうですよ。

 続いて金子さんには街中で使える軍装品をご紹介していただきたました。メールを下さったリスナーさんは、春や秋の少し肌寒い時期にはフランス軍F2フィールドジャケットをはおって過ごしており、今年は冬本番に備え、ポーランド軍将校用コートを買い込んだそうです。普段使いしたいですよね。

 金子さんは冬は革ジャンを着るのが好きなのだそうで、アメリカ海軍のG1というフライドジャケットを着て来られました。まったく違和感ないですもんね。今年はMA-1がめちゃめちゃはやっていましたが、MA-1の名前の由来を聞いたのですが、MA-1は突然MA-1になったみたいです。フライトジャケットは、極寒地用から中くらいの寒さのところ用、ちょっとあったかいところを飛ぶところ用と、いろんな厚さや防寒性によって名前が違うそうです。

 MA-1は少し出てきて、その前はB15というタイプだったそうです。昔は襟にもこもこの毛が付いていたみたいです。だけど、ジェット機になってから、パイロットが大きいヘルメットかぶってマスクするようになると、敵の戦闘機を探すときに襟のもこもここが付いていると邪魔になったようです。だから、その襟のもこもこを外したモディファイドという改良したものができたりしたそうです。それがいろいろあってMA-1という形になったようです。MA-1もいろんな形があって、年代ごとで分かれたりして7、8種類はあるそうです。金子さんも「MA-1はファッションの名称になっちゃいましたよね」って、「革製のM-65とかって聞いて、それはなんだよ。それは65ではない!」って笑っておられました。

 でもそういうキャッチーなデザインのジャケットはソ連にないんですよね。ギムナスチョルカとか全然はやらないだろうな。金子さんも「ロシアの服はちょっと泥くさいかな」って、なかなかCancanとかには載らなさそうですね。

 金子さんによると、ソ連軍、特に第2次世界大戦中のソ連軍の軍服コレクターは3Kっていって、それは「くさい」、「汚い」、「気持ち悪い」の3Kで、コレクションが充実すれば充実するほど家がごみためっぽくなっていくっておっしゃっておられましたが、ごみじゃないやい!最近はロシアになってから、ちょっと若干あか抜けてきたりとか、かっこよくなったりはしているようです。

 わたしのラブラブ軍装カタログブックの175ページのスターリングラードで撮影されたソ連陸軍親衛自動車化狙撃師団の将校の厚ぼったい感じとかいけてるでしょ?あったかそうなんですよね。

 ということで今回はここまでです。ここで金子さんからリスナーの皆さんにお知らせがあります。金子さんがやっておられるミリタリーアパレルで、『ブレイブウィッチーズ』というアニメーションのアパレル系、ミリタリーの世界観を盛り込んだアパレルをつくっておられます。来年の早々にはポロシャツやジャケット、ワークシャツなどを出すそうです。Kサプライで検索して見てください。

 金子さんありがとうございました。年明けもよろしくお願いします。

 番組では皆さまからの文化的、知的なメールをお待ちしております。番組メールアドレス、bunkabu@obc1314.comから投稿をお願いします。では、また来年お会いしましょう。良いお年を!