2021.5.8 09:54

コロナでみかじめ断ち切れ 識者「警察は支援を」

コロナでみかじめ断ち切れ 識者「警察は支援を」

取材に応じる店舗経営者の男性=4月、東京都内

取材に応じる店舗経営者の男性=4月、東京都内【拡大】

 新型コロナウイルスの感染拡大が暴力団の「しのぎ」(資金獲得活動)に思わぬ打撃を与えている。東京都内では複数の飲食店などが売り上げ減少を理由に、みかじめ料の支払いをやめた。店舗経営者の男性(57)もその一人で、経験から警察に相談することの重要性を訴える。ただ完全に関係を断ち切るのは難しく、識者は警察による支援が必要だと指摘する。

 「しめ飾りを買ってもらえないか」。5、6年前の12月のある夜、男性の店舗に男2人が突然訪れた。「必要ない」と断ると「そんなこと言っていいんですか」と詰め寄られた。穏やかな口調だったが、男たちの目つきは鋭かった。

 面倒なことになるくらいなら…と毎年1万円を払い続けた。だが、昨年4月に初の緊急事態宣言が発令されて以降、店の売り上げは減少傾向に。前年に比べて数十万円減った月もあり、懐事情が途端に厳しくなった。

 そんな中、巡回の警察官からみかじめ料を払わないよう説得された。意を決し、2人のうちの1人が昨年12月に来訪した際、「警察が来ている。やめた方がいい」と言うとすんなり引き下がった。男性の申し出を受けた警視庁は男が暴力団組員と確認。男には暴力団対策法に基づき今年3月、同様の行為を禁止する再発防止命令が出された。