2021.5.4 05:01

無料配信で落語守る 緊急事態宣言で1日から鈴本演芸場が休業決断

無料配信で落語守る 緊急事態宣言で1日から鈴本演芸場が休業決断

客席に置かれたカメラの前で高座を務める一之輔。「いろんな人に寄席を知ってもらいたい」と笑った=東京・上野(撮影・土谷創造)

客席に置かれたカメラの前で高座を務める一之輔。「いろんな人に寄席を知ってもらいたい」と笑った=東京・上野(撮影・土谷創造)【拡大】

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 東京・上野の鈴本演芸場で3日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言発令の影響で公演中止になった「5月上席」が無観客で行われた。

 公演はYouTubeで無料生配信され、人気落語家の春風亭一之輔(43)らが登場。入場した一部の関係者から時折笑い声や拍手が起こったが、出演した落語家たちは静寂の会場で、客席に置かれたカメラに向かって語りかけた。

 同演芸場は当初、緊急事態宣言発令に伴う東京都からの無観客開催を受け入れず、宣言下の先月25日以降も営業を続けていたが、同28日に5月1~11日の休業を発表。昨年6月にもオンライン配信を行った経験があり、配信を決断した。

 同演芸場七代目席亭の鈴木敦さん(38)は「寄席はお客様がいるのが大前提。我々も大変だし、芸人さんも修業の場、稼ぎの場がなくなる」と切実な思いを語ったが、配信は最大5700人が同時視聴する盛況ぶり。一之輔は「初めて落語を見ている方もいると思う。落ち着いたら必ず寄席を見に来てください」と画面の向こうの視聴者に呼びかけた。

 一之輔らが出演した「昼の部」と柳家権太楼(74)らが出演した「夜の部」は、鈴本演芸場チャンネルで31日午後11時59分までアーカイブ配信。また、5日には林家木久扇(83)らが出演する浅草演芸ホールの公演が同演芸ホールチャンネルで無料生配信される。