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橋田壽賀子さん、泉ピン子に看取られ天国へ 「おしん」「渡鬼」国民的ドラマの女王 

橋田壽賀子さん、泉ピン子に看取られ天国へ 「おしん」「渡鬼」国民的ドラマの女王 

庶民の悲喜こもごもをホームドラマで描き続けた橋田さん。作品は永遠に愛され続ける

庶民の悲喜こもごもをホームドラマで描き続けた橋田さん。作品は永遠に愛され続ける【拡大】

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 国民的ドラマ「おしん」「渡る世間は鬼ばかり」などで知られた脚本家、橋田壽賀子(はしだ・すがこ、本名・岩崎壽賀子=いわさき・すがこ)さんが4日午前9時13分、急性リンパ腫のため静岡・熱海市の自宅で死去したことが5日、分かった。95歳だった。2月に体調を崩し、治療を続けていた。庶民に寄り添い、家族の中で葛藤する女性の心の機微を描いて、視聴者に感動や生きる勇気を与えたホームドラマの母。今秋放送予定の「渡鬼」新作を執筆中で、生涯現役を貫いた。

 元気に暮らしていると思われていた名脚本家。95歳といえども、その悲報は突然だった。

 一般財団法人、橋田文化財団が5日夕、文書で発表。橋田さんは2月下旬に急性リンパ腫で東京都内の病院に入院後、3月中旬に地元・熱海市内の病院に転院。今月3日に同市内の自宅に戻ったが翌4日、眠るように息を引き取ったという。

 故人の遺志により通夜、告別式は行わず、5日に荼毘(だび)に付された。お別れの会も行う予定はなく、弔電や供花、香典も辞退。さっぱりとした性格の橋田さんらしく、静かな旅立ちを望んでいたという。

 最期を看取ったのは「おしん」の母役や「渡鬼」の次女・五月を演じた泉ピン子(73)。橋田さんと同じ熱海に住み、日頃から“娘”として面倒を見ていた。文書で逝去の瞬間についてコメントし、「意識がなくなったとき、『ママ』って呼ぶ私の声が聞こえたのか、最後に目を見開いたんです。それが最後でした」と悲しみがあふれた。

 橋田さんは水泳を日課にするなど90歳を超えても元気だったが、一昨年に世界一周船旅の寄港先・ベトナムで吐血。診断結果は食道と胃の連結部分の粘膜が傷つくマロリー・ワイス症候群だった。生死の境をさまよったが、現地で入院4日目に日本からプライベートジェットを飛ばして帰国。国内の病院で手厚い看護を受け、回復した。その後もライフワークである「渡鬼」の脚本執筆を続け、今秋放送予定だった新作にも取りかかっていた。

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