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【ポケモンGO調査隊がゆく 特別編・後編】「ヒノ国」で見た復興の兆し 震災の爪痕残る被災地を調査すると…

【ポケモンGO調査隊がゆく 特別編・後編】

「ヒノ国」で見た復興の兆し 震災の爪痕残る被災地を調査すると…

特集:
ポケモンGO第2次調査隊がゆく

 大人気漫画「ワンピース」の作者、尾田栄一郎氏(45)と故郷の熊本県、GPS(位置情報)を利用したスマホ向けゲーム「ポケモンGO」の復興プロジェクトを調査した。後編は阿蘇エリア。4年前の地震で震災遺構となった旧東海大阿蘇キャンパスの近くや、全線不通となった南阿蘇鉄道の高森駅前にはポケストップがある。画像はポケGOファンの尾田氏が描き下ろした「麦わらの一味」のイラスト。復興支援における漫画やゲームの力を探った。 (取材構成・田代学)

 阿蘇エリアの調査で最も時間を費やしたのが、「麦わらの一味」の考古学者「ロビン」のポケストップ探しだった。

 熊本市内からレンタカーで向かったものの、4年前の大震災で崩落した阿蘇大橋は復旧工事中。途中には回り道もあった。周囲の山々に残る土砂災害の傷痕に胸を痛めながら、旧東海大阿蘇キャンパスに到着。「ロビン」のポケストップは正門前の安全な場所にあった。

 「漫画やゲームでの復興支援が不謹慎だとお叱りを受けることはありませんでした。コロナ収束後、多くの方にぜひ訪れていただきたいです」。前編の隊長を務めた熊本県知事公室主幹、和田大志さん(40)の言葉を思い出しながら車を走らせた。

 同キャンパスは「震災遺構」として8月から無料公開されている。主に農学部が使っていたキャンパス内に断層の隆起や亀裂が保存されており、ボランティアのガイド役の説明を聞きながら外壁や階段などが損傷した校舎も見学できる。

 9日付の前編で、この「ヒノ国復興編」では「麦わらの一味」に役割が与えられていると紹介した。「ロビン」の場合は、地震の被害や教訓を後世へ伝承すること。まだ像は建っていないが、ポケストップは正門近くに設けられている。画像はポケGOの大ファンである尾田氏描き下ろしのイラスト。たとえワンピースやポケGOがきっかけでも、「震災遺構」を訪れた人たちは4年前の被害の実情や自然の脅威を知ることになる。

★特別編・前編はこちら

 一時は廃線の危機に追い込まれた南阿蘇鉄道では、復興へ向けた明るい兆しを目撃した。トロッコ列車の発着駅である高森駅前に先月21日、船大工「フランキー」の高さ260センチの像が設置。調査に訪れた今月6日もファンや家族連れでにぎわっていた。

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