2020.9.14 11:00

【40代からの毎日を応援する大人くらぶ】歩いてみよう 上野公園で大人の遠足

【40代からの毎日を応援する大人くらぶ】

歩いてみよう 上野公園で大人の遠足

特集:
40代からの毎日を応援する大人くらぶ

芸術も食も… 多面性ある街で秋の魅力を満喫

 芸術の秋。東京・上野公園は、文化と芸術が楽しめるスポットだ。園内には、日本最古の博物館「東京国立博物館」や世界文化遺産の「国立西洋美術館」をはじめ、いくつもの博物館、美術館、文化財が点在し、江戸から明治、現代にまで連なる歴史と文化が息づいている。今年6月に生まれ変わったJR上野駅の公園口駅舎は、従来の改札口が約100メートル北側へ移設され、改札口から緑豊かな公園までまっすぐに続いている。一方、駅の南側にはアメ横などの商店街、百貨店、寄席などもあり、公園側とは異なる表情を見せる。上野公園周辺は何度行っても楽しみが尽きない。

豊かな森に囲まれた上野公園大噴水。周囲には明治時代以来の文化の香りが感じられる

街と山で異なる顔

 武蔵野台地の末端、上野台に広がる上野公園(上野恩賜公園)。上野の街に対し「山」と呼ばれる一帯だ。

 上野に生まれ育ち、現在は上野観光連盟副会長・上野中央通り商店会会長を務める中村明彦さん(74)は、まさに「上野の生き字引」。上野公園の歩みをこう語る。

 「寛永寺の門前町としてにぎわった上野は、1883(明治16)年に鉄道の駅ができたことで、遠方からも多くの人が集まるようになり、さらに発展しました。私が子どもの時分には、駅前にたくさんの旅館があったのを覚えています。(博物館や美術館など)『山』の文化施設は、動物園を除き、庶民にとっては馴染みの薄い存在でしたが、高度経済成長で人々が豊かになるにつれ、芸術を求めて足を運ぶ人が増えました」と、話す。

 世界の至宝が上野に集まるようになったのも、まさにそのころからだ。

 東京オリンピックが開催された1964(昭和39)年には、「国立西洋美術館」で「ミロのビーナス特別公開」が開催され、さらに、高度成長期真っただ中の1965(昭和40)年に「東京国立博物館」で開催された「ツタンカーメン展」では、「黄金のマスク」を、1974(昭和49)年の「モナリザ展」では、“あの微笑”をひとめ見ようと、上野公園に人々が殺到した。

混雑避け美術鑑賞

 現在、公園内の博物館や美術館は、新型コロナウイルスの感染防止対策で、入館は予約制を取っていることが多い。フラリとは立ち寄れないものの、混雑必至の展覧会もゆっくり鑑賞できる。

 一方、施設に入らずとも、豊かな自然の中に点在する歴史的建造物や、屋外の展示物などを眺めながら、散歩するだけでも楽しい。

 例えば、「国立西洋美術館」は、20世紀のモダニズム建築の巨匠で、日本の建築にも大きな影響を与えたル・コルビュジエの設計による日本で唯一の建物。世界文化遺産にも登録されている。前庭では、ロダンの「考える人」や「地獄の門」が秋の青空を背景に建つ。

国立西洋美術館前庭のロダン「考える人」

 また、「国立科学博物館」横には、全長約30メートルのシロナガスクジラを忠実に再現した模型や、本物のD51形蒸気機関車が常設展示されている。

国立科学博物館のシロナガスクジラ模型

 「東京国立博物館」前の噴水広場の周囲には、気持ちのいい木陰とベンチ。大噴水の両側にあるしゃれたカフェで、ひと休みすることもできる。

グルメがいっぱい

 「上野の山で遊んだあとは、ぜひ街へ出てみてください。味のある老舗やマニアックな専門店もたくさんあるし、上野発祥といわれるとんかつ、うなぎなど、食の楽しみもよりどりみどり。多面性こそが、上野の魅力です」と、中村さん。

 文化芸術と大衆的娯楽が隣り合う上野は、“大人の遠足”に最適だ。

日本で最初の都市公園 明治から文化の発信地

 【上野公園のあゆみ】

 上野の「山」が公園となったのは明治初期。戊辰戦争で消失した寛永寺の敷地を整備し、1873(明治6)年、日本で最初の都市公園として開園した。

 明治といえば、世界中から多種多様な文化が入ってきた時代。上野はその発信地だった。

 1882(明治15)年には、日本最古の博物館で、後に「東京国立博物館」となる「博物館」が内山下町(現・内幸町)から移転し、「上野動物園」が開園。1887(明治20)年には、東京藝術大学の前身となる「東京美術学校」が設立。

 今では公園の内外に、数々の歴史的建築物や文教施設が点在し、一帯は世界でもまれな文化・芸術の集まるエリアとなっている。

改札移設で公園へ一直線

 【上野の杜と調和する上野駅公園口新駅舎】

 整備が進んでいるJR上野駅公園口駅舎。6月には展望テラス、改札外トイレ、「エキュート上野」の新店舗が開業した。

 駅舎は、周囲の緑に溶け込む「木」のイメージを表現した、連続したルーバーが建物をゆるやかに包む外観。都内屈指の豊かな自然や、数々の文化施設、下町風情と活気ある上野の多様な要素と調和している。

上野駅公園口新駅舎

 改札口は、「東京文化会館」と「国立西洋美術館」の間の、歩行者動線の延長上に移設。「上野動物園」まで、改札からほぼ一直線で結ばれている。

 駅舎2階には、上野公園を望む展望テラスを設け、上野の自然を取り込み、四季折々の情緒が感じられるつくり。さらにカフェなどの4店舗がオープンし、待ち合わせや、休憩、買い物などに利用できる。

やっぱりパンダが大好き ありとあらゆるグッズが勢揃い

 【上野駅はパンダ天国!】

 上野のシンボルといえば「パンダ」。JR上野駅改札内の「エキュート上野」は、パンダファン、コレクターにとっては、まさに天国だ。飲食、雑貨、アパレルまで、ありとあらゆるパンダグッズが手に入る。

パンダグッズが揃う上野駅改札内の「エキュート上野」

 例えば、「名菓ひよ子」でおなじみの、東京ひよ子(東京都台東区)が手掛ける大判焼き専門店「餡舎ひよ子」では、エキュート上野のマスコットキャラクター・パンダの「うえきゅん」が刻印された大判焼きが人気。

エキュート上野のマスコットキャラクター・パンダの「うえきゅん」が刻印された大判焼き

 同施設を運営する、JR東日本リテールネット(東京都新宿区)の寺山亜樹さんは、「パンダグッズには、実は大人のコレクターも多い。エキュート上野の限定品を目当てに訪れる方も、たくさんいらっしゃいます。各店で個性的な商品を展開しているので、見て回るだけでも楽しいですよ」と話す。

 公園改札外にあるコンビニエンスストア「ニューデイズ公園改札外店」でも、パンダのユニークなTシャツやペーパークラフトなどのレアなグッズを扱っているので、お見逃しなく。

(提供 東日本旅客鉄道株式会社)