2020.8.25 07:30

【梅ちゃん先生】モーリシャス重油流出事故…自衛隊など派遣し国を挙げて対策を

【梅ちゃん先生】

モーリシャス重油流出事故…自衛隊など派遣し国を挙げて対策を

モーリシャス島沖で座礁した日本の貨物船(lexpress.mu提供・共同)

モーリシャス島沖で座礁した日本の貨物船(lexpress.mu提供・共同)【拡大】

 サンスポの直撃インタビュアーとしてもおなじみで、追手門学院大学客員教授のフリーアナウンサー、梅田淳氏(59)のコラム「梅ちゃん先生」(月1回予定)。今回は、7月下旬にインド洋の島国モーリシャスの沖合で起きた日本の貨物船の重油流出事故について。日本としてどうすべきか、を熱く語った。

 8月ももうすぐ終わり。本来なら東京五輪のメダル獲得が今回のコラムの中心で、灼熱地獄すら吹き飛ばすパワフルな日本を世界中にアピールする原稿になるはずだった! しかしコロナという悪魔の仕業がすべてを狂わせた。

 そんな中、私にはこの夏、気がかりなニュースがある。アフリカ大陸の南東、インド洋に浮かぶ「楽園」の島国モーリシャスを襲った貨物船の重油流出事故である。

 常々、私は学生諸君に「世界は広いぞ。だから旅に出よう! 旅の経験が君を育て、旅先での失敗は必ずや人生の栄養になる」なんて偉そうに言っている。かく言う私はカンテレ様のお陰で10カ国以上渡航し、貴重な人生経験をさせて頂いた。中でも南アフリカに行った時の番組ロケは忘れられないのだが、その隣国で、実は死ぬまでに一度は行きたい国がモーリシャスなのだ。

 東京都とほぼ同じ面積に約130万人が暮らす美しい国で、透き通った海は世界的にも有名。今年は新型コロナウイルスの流行を受けて3月19日から国際線の運航を停止し、今も入国を制限している中で起きた、この貨物船の事故。ただでさえコロナ禍で観光業への大打撃がある中、生態系への影響はもちろん、国の収入も激減しており生きていけるのか不安だ! との報道には心が痛む。

 問題は、その原因である。日本の商船三井が運航する貨物船「わかしお」の乗組員は、座礁する直前の先月25日夜に乗組員の誕生日を祝っていたと話し、さらにWi-Fiに接続するために陸に近付いたと供述しているとも伝えられている。こうした一連の行動が原因で貨物船が航路を外れ座礁した可能性があるとすれば、まさにこれは人災であり、その首謀国は我が国日本だ。

 モーリシャス政府は環境緊急事態宣言を出して対策にあたっているが、1000トン以上流出した重油の一部はすでに海岸に達し、美しい海や生態系への深刻な影響は今後20年の長きに及ぶとも言われている。

 しかし日本のメディアでは今回の事故の報道が少なく、あまり重要視してないように感じる。このままでは世界の批判の矛先は、商船三井だけでなく、我が国そのものに向けられる可能性すらある。流出した重油の除去や環境保護対策を行うべく日本政府も緊急援助隊を出発させたらしいが、本来ならもっと国を挙げて、例えば自衛隊を派遣し、小泉環境大臣が現場に赴き陣頭指揮を取る等々、出来る事はもっとあるように思う。日本とてコロナ対策が大変でそこまではなかなか、というのも理解はできるが…。

 いずれにせよ日本は今回の自然破壊を大いに反省し、二度と同じ過ちを繰り返さない事を肝に命じ、モーリシャスの自然回復を心から祈り、注視して行くべきだと思う。

■梅田 淳(うめだ・じゅん)

 1961(昭和36)年1月10日、岐阜市生まれ、59歳。日大芸術学部を卒業後、83年に関西テレビ入社。ハイテンションのアナウンサーとして人気に。2003年には阪神優勝の実況を務めた。04年3月末に関西テレビを退社。現在はカンテレ報道ランナーの「おしゃべりスタジアム」のコーナーなどバラエティー番組や、スポーツリポーターなどで活躍。