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【朝ドラのころ】大竹しのぶ(5)撮影最終日、壊されるセットを見て涙がポロポロ

【朝ドラのころ】

大竹しのぶ(5)撮影最終日、壊されるセットを見て涙がポロポロ

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最終収録が終わり涙ぐむ左から母役の香川京子、大竹、弟役の宮田真、佐久田修 =1975年9月8日撮影

最終収録が終わり涙ぐむ左から母役の香川京子、大竹、弟役の宮田真、佐久田修 =1975年9月8日撮影【拡大】

 撮影最終日は、悲しくて泣きました。この半年間、本当の家族よりも長くドラマの家族と一緒にいましたから。撮影の合間にパフで汗を抑えたり、化粧を直してくれるメークさんに「最後のカットなので、家族全員、同じパフを使ってください」とお願いしたのを覚えています。

 何でもないシーンを撮って、花束をもらってクランクアップ。お疲れさまを言ってメークも落として着替えてから、名残惜しくてスタジオに戻ったんです。目の前のセットが大道具さんに壊されていました。それを見て本当に終わっちゃったんだと思うと、ポロポロと涙が流れてきました。

 全ての撮影が終わってからは大学受験があったので大変でした。撮影期間中に出られなかった授業は、友達がノートを取ってくれたり、撮影のない火、水曜日に職員室で日本史の先生から補習授業を受けたりして、みんなに協力してもらいました。日本史だけは、いい点数でしたね。

 9月から普通の高校生に戻った私には、激しい動きのあるスタジオでの半年間とは全く違う半年間が待っていました。毎日同じ時間に起きて、同じバスに乗って、同じ友達に会って学校生活を送ることが、いかに大切か。本来の私はここにいるわけで、すごく新鮮な高校生活でした。

 大学入試は2校受けましたが、すごく騒がれてしまって。早稲田大学を受験したときに「クラブ入りなよ」って勧誘までされて。私も受かった気持ちになって、「入ります」って言ったんです。

 早大の合格発表は仕事で行けなかったので、男友達の安藤君に頼んで見に行ってもらいました。安藤君からの報告は「大竹! ハハハっ」って、ずっと笑っているの。私はてっきり受かったんだと思って、「安藤君はどうだったの? おめでとう」と早とちり。そうしたら安藤君が「2人とも落ちてんだよ」って。本当に笑い話ですよね。

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