2020.1.12 17:22

令和最初の陸自降下訓練始め

令和最初の陸自降下訓練始め

米軍のC-130Jが初めて降下訓練始めに参加した=12日午前、千葉・船橋市(撮影・梶川浩伸

米軍のC-130Jが初めて降下訓練始めに参加した=12日午前、千葉・船橋市(撮影・梶川浩伸【拡大】

 陸上自衛隊唯一の落下傘部隊、第1空挺団などによる令和最初の落下傘降下訓練「降下訓練始め」が12日、習志野演習場(千葉県船橋市など)で行われた。一般に公開する恒例行事で、自衛隊員約600人と米陸軍約80人が参加した。

 今年参加した航空機は固定翼機8機、ヘリ11機。米空軍のCH-130J輸送機3機が初めて参加したほか、航空自衛隊のC-2輸送機、C-130H輸送機、陸自のCH-47輸送ヘリなどが姿を見せた。

 車両は10式戦車、90式戦車、16指揮機動戦闘車、水陸両用装甲車AAV7など登場した。

 また河野太郎防衛相も視察し、降下訓練始めの前に高さ約11メートルの跳出塔から飛び降りる訓練に参加した。この訓練に参加した防衛相は、自衛官出身でレンジャー資格を持つ中谷元氏に続いて2人目で、民間人出身としては初めてという。

 今年の降下訓練始めは「日米空挺の絆」がテーマとされ、離島防衛シナリオが展開された。これは近年同様。日米双方の空挺隊員による落下傘降下、続いてヘリによる制圧射撃や兵員やオートバイなどの輸送展開、地雷散布などが行われた。さらに16式機動戦闘車や10式戦車などが強力な火力を活用して突撃前進し、地対艦誘導弾などで残敵を撃破する流れだった。

 初参加だった米空軍のCH-130Jからは陸自隊員も降下したほか、終了後には日米双方による「空挺徽(き)章交換式」が行われた。空挺隊員であることを示す落下傘をかたどったバッジを互いに相手の胸につけ、固い握手を交わした。こうした交換式は他国と共同して降下した隊員が互いにたたえあうもので、これまでも行われているが、防衛相が臨席しての公式行事としては初という。

 米空軍C-130Jからの自衛隊員の空挺降下や空挺徽章交換式の公式化は、中国の海洋進出や北朝鮮の核・弾道ミサイル開発など安全保障環境が厳しさを増す中で、日米の同盟関係深化に力が注がれている現状を如実に表しているといえる。

 参加した米軍は、陸軍の第1特殊部隊群第1大隊(沖縄)、第25歩兵師団第4歩兵旅団戦闘団(アラスカ州)、第82空挺師団(ノースカロライナ州)、米空軍の第5空軍第374空輸航空団(横田)。

 第1特殊部隊群第1大隊は通称「グリーンベレー」と呼ばれる特殊部隊の一員。昨年12月29日の前日産自動車会長、カルロス・ゴーン被告の日本脱出には、元グリーンベレー隊員が関わったとされる。また第82空挺師団は大半がイラクに展開中。

  • 降下訓練始めで小銃を手に前進する第1空挺団の隊員=12日午前、千葉・船橋市(撮影・梶川浩伸)
  • 降下訓練始めに参加した米軍には女性兵士の姿も=千葉・船橋市(撮影・梶川浩伸)
  • 参加した部隊の間で空挺徽章交換式が行われた=千葉・船橋市(撮影・梶川浩伸)