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【朝ドラのころ】斉藤由貴(1)スケバン刑事「麻宮サキ」から素の自分に戻れた「りん」

【朝ドラのころ】

斉藤由貴(1)スケバン刑事「麻宮サキ」から素の自分に戻れた「りん」

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朝ドラのころ
1985年の「野球狂の詩」でドラマ初主演を飾った

1985年の「野球狂の詩」でドラマ初主演を飾った【拡大】

 ただ、「スケバン刑事」で学んだのは、自分が「嫌だな」「つらいな」と思っていることと、作品の評価は別のところに存在すること。

 本人の気持ちの持ちよう、努力、思い入れなどと全く関係のない部分で作品の評価、数字的な結果は出る。それを初期に学んだことは、私にとって大事な経験でした。

 そのような経験をした後で「はね駒(こんま)」の話をいただきました。ある意味、この朝ドラの「りん」という役柄は、異質だった「スケバン刑事」からニュートラルなところにシフトチェンジというか、素の自分に近い部分に戻ることができた感覚が強かった。

 りん役に決まったときのことは今でも覚えています。プロデューサーの岡本(現・小林)由紀子さんが、私にお声をかけてくださったんです。

 単に「斉藤さんで」ということではなく、やはりオーディションみたいなものはあり、あるときNHKの会議室に、私がマネジャーとおもむき、会議中だった岡本さんが中座されて廊下に出てきてくださったんです。そして私の顔、全身をくまなく見つめて、一瞬で「ああ、いいんじゃない」って。その一瞬のオーディションで決まったようでした。

 私は緊張して言葉を発することができませんでしたが、その一瞬の出来事は鮮明に、印象深く心に残っています。あとになって岡本さんに「りん役抜てきの理由」を雑誌の対談などで伺ったことがあるんですけど、なぜか今は何をおっしゃっていたか思い出せなくて…。ただ、「目がキラキラしていた」と言ってくださったのは何となくですが、覚えています。

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  • 「はね駒」の収録で初々しい着物姿を披露していた斉藤。女性新聞記者になるヒロインを熱演した=1986年撮影
  • ヒロインに決定し、岡本プロデューサー(左)から激励され、満面の笑み=1985年撮影