2019.11.16 10:35

中国拘束の北大教授解放 既に帰国、健康問題なし

中国拘束の北大教授解放 既に帰国、健康問題なし

中国で拘束されていた北海道大教授が帰国したことについて、会見する茂木敏充外相=東京・霞が関の外務省(宮崎瑞穂撮影)

中国で拘束されていた北海道大教授が帰国したことについて、会見する茂木敏充外相=東京・霞が関の外務省(宮崎瑞穂撮影)【拡大】

 政府は15日、中国当局に9月から拘束されていた北海道大の岩谷將教授(42)が解放されたと発表した。同日、日本に帰国し、健康上の問題はないという。中国の邦人拘束は日中間の懸案の一つとなっている。来春に予定する習近平国家主席の国賓来日を控え、中国側が環境整備を進める狙いがあったとみられる。

 安倍晋三首相は官邸で記者団に「あらゆるレベルで早期帰国に向けて働き掛けてきた。私自身、一日も早く家族の元に帰れるよう強く要請してきた」と説明した。「岩谷教授が無事に帰国され、家族と再会できたのは良かった」とも述べた。4日に中国の李克強首相とタイで会談した際も前向きな対応を求めていた。

 日本政府は他の拘束事案でも早期帰国の実現を働き掛ける方針だ。

 中国外務省は、岩谷教授について国家機密に触れる資料を収集した疑いで調べ、教授は容疑を認めたと明らかにした。反スパイ法などに違反し、訓戒処分とした上で保釈したという。

 日本外務省幹部によると、解放後に岩谷教授から健康状態を聞くと「何の問題もない」と答えた。茂木敏充外相は「今は家族と会うなり、静かな環境の中にいると思う」と記者団に述べた。(共同)