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和田誠さん死す…「ハイライト」パッケージ手掛けた希代の才人イラストレーター

和田誠さん死す…「ハイライト」パッケージ手掛けた希代の才人イラストレーター

死去した和田誠さん

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 ユーモアあふれる本の表紙やポスター、映画などさまざまなジャンルで活躍したイラストレーター、和田誠さんが7日に肺炎のため東京都内の病院で死去していたことが分かった。83歳だった。11日、和田さんの事務所が発表した。葬儀・告別式は近親者で行った。後日、お別れの会を開く予定。マルチな才能と穏やかな人柄で知られ、各方面から悼む声が相次いだ。

 シンプルで温かみのある多くの作品を残し、和田さんが旅立った。

 「最後は家族みんなに見守られながら、安らかにお別れをしました」

 シャンソン歌手で料理愛好家の妻、平野レミ(72)によると、約1年前から体調を崩して自宅で療養し、今年7月から都内の病院に入院していた。平野は「肺炎を患ってからはご飯を食べられなかったので、和田さんが好きなご飯をたくさん作って、安らかな顔の横に置いてあげました」とコメントした。

 「人生のばくちでいうと、イラストレーターという職業を選んだことかな。当時そういう職業はなかったものね」

 そう語っていた和田さんは、子供の頃から絵を描くことが好きで、多摩美術大在学中から似顔絵の仕事依頼を受けた。卒業後は広告会社に就職して産業デザイナーとなり、たばこ「ハイライト」のパッケージデザインで脚光を浴びた。

 独立後の1968年から73年まで「週刊サンケイ」の表紙に似顔絵を描き、69年に文春漫画賞を受賞。77年から40年以上にわたって「週刊文春」の表紙も手掛けた。

 和田さんのデザイン手法の一端は、読書の成果を反映させるという正攻法で、本の読み込み方は徹底していた。装丁の依頼に「面白かったらやります」と応じ、編集者の再訪時には既に完成していたことがあった。それ故、多くの書き手から愛された。井上ひさしさんや星新一さんら、多くの作家、劇作家の本で装丁や挿絵も担当した。

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