2019.10.11 05:01

吉野氏、ノーベル化学賞は「迷惑かけた」妻・久美子さんへの贈り物 受賞一夜明け会見

吉野氏、ノーベル化学賞は「迷惑かけた」妻・久美子さんへの贈り物 受賞一夜明け会見

吉野氏(左)は妻の久美子さんとともに、笑顔で会見に臨んだ=10日午後、東京都千代田区(撮影・三尾郁恵)

吉野氏(左)は妻の久美子さんとともに、笑顔で会見に臨んだ=10日午後、東京都千代田区(撮影・三尾郁恵)【拡大】

 今年のノーベル化学賞の受賞決定から一夜明けた10日、吉野彰・旭化成名誉フェロー(71)は東京都内で記者会見し、自らの寄付金を元に創設した研究助成事業に、今回の賞金の一部を寄付する考えを表明した。エネルギーや環境、資源の分野の研究を活性化させたいと話した。

 寄付先は、吉野さんが2013年にロシアのグローバルエネルギー賞を受賞した際の賞金を元手に、日本化学会が14年度に創設した吉野彰研究助成事業。「ちょうど(資金の)切れ目だった。制度継続のため、賞金の一部を使っていただきたい」と話した。

 会見には妻の久美子さん(71)も同席。吉野氏は「反響のすごさに驚いている」と話し、久美子さんは「とてつもなくうれしい」と笑顔で喜んだ。

 吉野氏が「(研究で)苦しい時は迷惑を掛けた。苦労を踏まえて受賞を一緒に喜んでほしい」と言葉を掛けると、久美子さんは「最高のプレゼントをありがとうございます」と応じた。

 9日は受賞決定で多忙だったが、夜は梅酒で祝杯を挙げ「ぐっすり寝た」。起きると「どの新聞も(1面)トップで載せてもらった。ああ、これは本物だと思った」と笑った。また、共同受賞が決まったジョン・グッドイナフ氏が97歳で現役を続けていることに触れて「命ある限り研究を続ける」と決意を語った。

  • ノーベル化学賞受賞が決まり、会見する旭化成の吉野彰名誉フェロー=10日午後、東京都千代田区(三尾郁恵撮影)
  • 模型を持って記念撮影に応じる旭化成の吉野彰名誉フェロー(左)と妻の久美子さん=10日午後、東京都千代田区(三尾郁恵撮影)