2019.9.27 05:03

弁護士の見解、新井浩文被告は「女性の人権を尊重していない」

弁護士の見解、新井浩文被告は「女性の人権を尊重していない」

注目な裁判だけに地裁前には多くの報道陣が集まった

注目な裁判だけに地裁前には多くの報道陣が集まった【拡大】

 派遣型マッサージ店の30代女性従業員に乱暴したとして、強制性交罪に問われた元俳優、新井浩文(本名・朴慶培=パク・キョンベ)被告(40)の第2回公判が26日、東京地裁で開かれた。同被告は当時の状況を赤裸々に語り、女性に性器をこすりつける行為(素股)を要求して断られるも、性交に及んでいたと証言。また、「性交に同意があったと誤信していた」などと無罪を主張し、事件の流れを本人出演ビデオで再現した。次回10月23日の第3回公判で結審。注目の判決は12月2日に言い渡される。

 弁護士法人・響の代表弁護士、西川研一氏は新井被告の無罪主張について「暴行、脅迫をしていないから大丈夫というのはおかしい」との見解を示した。

 争点は「暴行の有無と、性交の合意があると誤信していたか」の2点。誤信について「女性が『やめて』と言っていたり、下半身を合わせなかったら嫌がっているのは分かるはず。それを合意があるとするのは、女性の人権を尊重していない」とコメントした。

 事実認定については「調書で新井被告が言っていたとされる内容に齟齬があった部分を、裁判所がどのように評価していくかがポイント」と指摘。調書段階では合意について半信半疑だった供述をしており、「調書の方が事件後なので信用性があると判断すれば、当時から合意がなかったと分かっていたと認定する可能性はある」とした。

 弁護側が用意した再現ビデオについては「違和感を覚える」と言及。痴漢えん罪事件での無罪立証などでは使用されるが「強制性交事案であまり聞いたことがない」とした上で、「ズボンがすぐ脱げたとかそこを立証しても、それが合意があった理由になるのか」と首をかしげた。

 今年に入って強姦の裁判で無罪判決が出るケースが相次いでいることから、「今回も誤信があったということを理由に無罪になる可能性はそれなりにある」とも。一方、「強制性交罪の要件として暴行、脅迫が必要で、それがなかったら成立しないとか、同意があると思っていたという言い逃れが通用してしまうような事実認定の在り方は見直さなきゃいけないと思う」と話した。