2019.6.15 11:31

明治座で上演中の「恋桜」と美空ひばりさん秘話/芸能ショナイ業務話

明治座で上演中の「恋桜」と美空ひばりさん秘話/芸能ショナイ業務話

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芸能ショナイ業務話
明治座6月「坂本冬美特別公演 泉ピン子友情出演」の舞台公開をした左から泉ピン子、坂本冬美=東京・日本橋浜町

明治座6月「坂本冬美特別公演 泉ピン子友情出演」の舞台公開をした左から泉ピン子、坂本冬美=東京・日本橋浜町【拡大】

 今月に入り、周囲から「おもしろかった」、「お客さんがよく入っていたよ」、「まだ観てないの?」と言われ続けた舞台をようやく観ることができました。

 演歌歌手、坂本冬美さんが座長公演をする東京・日本橋浜町の明治座6月公演(27日まで)。舞台と歌の構成で1部「恋桜」は前回の東京五輪を控えた東京・下谷の花柳界で生きる2人の芸者が恋を通し、葛藤しながら、互いを思いやり、たくましく生きる姿が描かれます。

 昨年、大阪で上演したこともあり、芸者役の坂本さんとピン子さんの息はピッタリ。ピン子さんの一挙手一投足に客席はわき、坂本さんの心の機微が映し出されるしなやかな所作と、楽譜に書かれたようなセリフの声に客席は聴き入り、涙をふいていました。

 実はこの舞台、24日に30回目の命日を迎える美空ひばりさんの出演ドラマとして用意されたものでした。

 今作で演出を手掛ける石井ふく子さんがプロデューサーとして活躍していた「東芝日曜劇場」の作品の1つとして準備していたのです。

 撮影の日程まで決まっていましたが、ひばりさんが病に倒れ、回復を待っていましたが実現することはありませんでした。

 その作品が生前、ひばりさんも立った明治座の舞台で上演していることに縁を感じざるを得ません。坂本さんは二部のショーで、ひばりさんの「真赤な太陽」を歌い上げ、一度だけ聴くことができたひばりさんのステージのようすを明かします。

 30年の時を経ても色あせない物語を演じる坂本さん、ピン子さん、共演者、スタッフ陣の真摯な姿は、ひばりさんへ届いていると信じたい-。(くのいち)