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【大河のころ 仲代達矢(3)】人生初の頭ツルツル、面倒で剃ったら「役者の鑑」

【大河のころ 仲代達矢(3)】

人生初の頭ツルツル、面倒で剃ったら「役者の鑑」

特集:
大河のころ
剃髪した仲代(右)と、その頭を触って感触を確かめる妻で女優の故宮崎恭子さん=1972年5月撮影(無名塾提供)

剃髪した仲代(右)と、その頭を触って感触を確かめる妻で女優の故宮崎恭子さん=1972年5月撮影(無名塾提供)【拡大】

 私が演じた平清盛は晩年、出家しますが、私自身も役作りのため人生で初めて頭をツルツルに剃りました。

 最初はかつらをつけてみたのですが、おでことかつらの間に境目ができてしまって、それがどうしても気になって。加えて、怠け者の私が毎回時間をかけてかつらをかぶるのが面倒だったことも、きっかけでした。

 個人的には剃髪に抵抗はなく、ドラマが放送された1972年は大河一本に仕事を絞っていたので問題はありませんでした。それで、ドラマのPRも兼ねて剃髪式をやろうとなったのです。

 NHKの会議室に報道陣を集めて、共演の中村玉緒さん、藤田まことさん、和泉雅子さん、そして女房(演出家で女優の故宮崎恭子さん)が出席しました。

 はさみを持った女房は「日頃の恨みごとを込めて…」とか言いながら(笑)、藤田さんは「喜劇人の代表として二枚目の髪を!」と“あだ討ち”気分でバッサリ切ってくれました。

 その後、きれいに剃ってもらうと、すがすがしい気分になりました。ただ、撮影では頭皮の青々しさを消すためにドーランを丁寧に塗ったり、伸びてきたら剃ったりと、結構、手間はかかりました。

 恥ずかしい話、ただの面倒くさがりやで剃っただけなのですが、当時の新聞では「役者の鑑」とか書かれて照れくさかったです。2012年の大河「平清盛」で清盛を演じた松山ケンイチさんも剃髪したそうですね。

 そのころ、NHK特番で松山さんと清盛の対談をしましたが、私が剃った理由は「役者の鑑」ではなかったことを、きちんとお話ししたほうがよかったかなぁ(笑)。

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