2019.3.1 05:02(1/2ページ)

トランプ米大統領と金正恩氏、交渉は事実上の決裂…合意文書の署名見送り

トランプ米大統領と金正恩氏、交渉は事実上の決裂…合意文書の署名見送り

特集:
北朝鮮問題
トランプ劇場
首脳会談に臨むトランプ米大統領(左)と金正恩朝鮮労働党委員長。トランプ氏は「友好的だった」と強調するが…(AP)

首脳会談に臨むトランプ米大統領(左)と金正恩朝鮮労働党委員長。トランプ氏は「友好的だった」と強調するが…(AP)【拡大】

 結局「進展なし」だった。トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は28日、ベトナムの首都ハノイで開催した2日目の首脳会談で北朝鮮の非核化を巡り合意できず、交渉は事実上決裂した。正恩氏は寧辺の核施設廃棄の見返りに制裁の全面解除を求めたが、トランプ氏は「不十分」として拒否した。米朝の溝は2日間の再会談でも埋まらず、合意文書の署名も見送った。トランプ氏は会談で日本人拉致問題を取り上げたが空振りに終わった。

 「決裂ではない。(正恩氏とは)友好的だった。握手も交わした」

 首脳会談終了後の記者会見で仏頂面のトランプ氏はこう強がってみせた。しかし焦点だった具体的な非核化措置を巡る進展はなし。朝鮮戦争(1950~53年)の終戦宣言について一致できなかった。日本人拉致問題も解決に向けた光明は差さず、「ないないずくめ」で終わった。

 トランプ氏は、北朝鮮が制裁の完全解除を求めたものの、今回の会談で合意するのは「適切ではなかった。急ぐよりも、正しくやりたい」と説明。制裁は維持すると明言した。米側としては、寧辺の核施設廃棄だけでは制裁の完全解除には不十分だとの認識だ。

 記者会見に同席したポンペオ国務長官は「(非核化措置で)より多くのことをするよう求めたが、正恩氏は準備ができていなかった」と明かした。北朝鮮は首脳会談開催に前のめりなトランプ氏の足元を見て、多くの譲歩を得ようと欲をかきすぎた格好だ。

 両首脳は一対一の会談後、ポンペオ氏や金英哲党副委員長らを同席させ、拡大会合を開いた。拡大会合後に予定されていた昼食会は中止された。中止になった昼食会の会場には食器が既に用意され、急な決定だったことをうかがわせた。そして記者会見が当初予定より前倒しして開かれた。

 首脳会談に先立つ交渉で、米側は完全非核化に向けた第1段階の措置として寧辺の核施設などの査察や廃棄受け入れを求め、北朝鮮は「相応の措置」として制裁解除や南北経済協力の容認を要求していた。

 ポンペオ氏は今後の米朝交渉について「楽観視している」と語ったが、次の会談予定は未定だ。

【続きを読む】

  • トランプ米大統領(右)と並んで歩く金正恩朝鮮労働党委員長。足元に注目が集まる(ロイター)
  1. サンスポ
  2. 芸能社会
  3. 社会
  4. トランプ米大統領と金正恩氏、交渉は事実上の決裂…合意文書の署名見送り