2019.2.12 11:13

役者の人柄が見え隠れするブルーリボン賞/芸能ショナイ業務話

役者の人柄が見え隠れするブルーリボン賞/芸能ショナイ業務話

特集:
芸能ショナイ業務話
ブルーリボン賞授賞式で司会を務めた阿部サダヲ(左)と新垣結衣 

ブルーリボン賞授賞式で司会を務めた阿部サダヲ(左)と新垣結衣 【拡大】

 先日、ブルーリボン賞の授賞式が東京・内幸町のイイノホールで行われた。

 在京スポーツ紙7紙の映画記者で構成される東京映画記者会が選ぶ賞。普段、取材する記者たちが慣れない運営に回り、てんやわんやしながら進めていく。

 ほかの賞と大きく違うのは、普段、会見やロケ現場取材、インタビューなどで度々役者と顔を合わせる記者が選ぶ賞ということ。豪華な賞金があるわけでないどころか、授賞式当日は例年バタバタ。それでも、役者たちは“顔なじみ”の記者がいることもあってか、温かく対応してくれる。

 新垣結衣とともに司会を務めた阿部サダヲは壇上で「台本をもらったのが始まる3分前ですよ!?」とボヤきつつも、ガッキーとともに面白おかしく進行。助演男優賞の松坂桃李は、あるスポーツ紙記者との手紙の秘話を披露し、助演女優賞の松岡茉優は今後も記者にサービスしたら主演女優賞をもらえるかな?と、ちゃめっ気たっぷりに約束してくれた。同記者会に携わって約15年たつが、ほかの映画賞とはまた違う、このアットホームな雰囲気が、たまらなく好きだ。

 実際、受賞者を選ぶ際は、もちろん演技を大きく評価するが、現場で見たその人の立ち居振る舞い、作品にかける姿勢、人柄にも大きく左右されている気がする。また、インタビューしたときに見せる役者の“本音”、仕事に対する考え方も大きなポイントだ。

 例えば、「止められるか、俺たちを」で主演女優賞に輝いた門脇麦。同作では、若松孝二監督の助監督として映画作りに奮闘した実在の女性助監督を感情豊かに好演。若松組を経験したことはなく手探りの役作りだったが、受賞インタビューでは「(主人公が)何者かになりたいともがいている部分は共感できた」といい、自身も中学のときにバレリーナを目指していたが挫折したことを告白。「逃げてしまったことが恥ずかしくて」と新たな夢を模索する中で女優を志し、もう逃げないと心に決めたこと、他の人も頑張っていることを自分に言い聞かせるため、あえて“満員電車”に乗ることなどを明かした。

 真っすぐに伸びる麦のようにと名付けられた本名のように、真っすぐ人生を歩んでいることが分かり、ますます応援したくなったことは事実。ブルーリボン賞はこれからも、こうした目に見えない役者の姿勢を加味する賞でありたいと思った。(まろ)

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