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【大河のころ 中村芝翫(2)】緒形拳さんの弓矢に「死ぬかと」

【大河のころ 中村芝翫(2)】

緒形拳さんの弓矢に「死ぬかと」

特集:
大河のころ
広島・宮島の厳島神社のロケで笑顔を見せる毛利元就役の芝翫(左)と育ての母、杉の方を演じた松坂慶子=1996年

広島・宮島の厳島神社のロケで笑顔を見せる毛利元就役の芝翫(左)と育ての母、杉の方を演じた松坂慶子=1996年【拡大】

 大河って、リハーサルが1日で、3日間本番なんです。朝から晩まで撮影して何分くらい撮れるか分かります? 12分から15分撮れればいいほう。1日15分で1週分(45分)の計算。でも、例えば毛利のセットを組むと、3日間はそのセットだけで撮るわけです。

 順番に撮るわけじゃないから、水曜に40歳のころを撮影したら、木曜は30歳のシーン。だから週に台本5冊分を渡されて覚えなきゃならなかった。

 「毛利元就」みたいにタイトルが人物の名前になっていると、1話で四十数シーンあったなら、三十数シーンは出っぱなし。脚本は内館牧子先生でしょ。時代劇を初めてお書きになることもあって、直しが出るわけですよ。

 内館先生は人間の描き方が面白い。今は宮藤官九郎君が「いだてん~東京オリムピック噺~」を書くんだから平気だろうけど、当時のNHKはガチガチで柔軟性がないから、先生も戦いですよ。

 だから本の直しが毎日届く。1日でファクスの用紙が1本なくなってましたからね。修羅場なんて山ほどですよ。元就が恐れ、尊敬した尼子経久を演じていらした緒形拳さんなんか、「やってらんねぇよ!」って台本を破いて投げちゃうし。

 緒形さんは繊細な方でいらっしゃいましたね。目が鋭いですし、作品に対して情熱があった。

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