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【軍事のツボ】ゲームチェンジング・ウエポンを最初に手にするのは

【軍事のツボ】

ゲームチェンジング・ウエポンを最初に手にするのは

特集:
軍事のツボ
防衛装備庁技術シンポジウムで展示されていた「光波自己防御システム」。レーザーを照射して対空ミサイルのシーカーの“目つぶし”をする。すでに実用に供せるという(撮影・梶川浩伸)

防衛装備庁技術シンポジウムで展示されていた「光波自己防御システム」。レーザーを照射して対空ミサイルのシーカーの“目つぶし”をする。すでに実用に供せるという(撮影・梶川浩伸)【拡大】

 今年末には「防衛計画の大綱」(大綱)が改定される。大綱は今後10年間程度を見据えた国防戦略を定めたもので、今回は「クロス・ドメイン(領域横断)」がキーワードになるという。クロス・ドメインとはさまざまな分野・領域を横断することだが、「サイバー」「宇宙」「電磁波」の分野も新たな戦場として対応していく方針。クロス・ドメインは近い将来、戦場の概念が変わることを意味し、それに伴って戦いの様相を全く変えてしまう兵器(装備)=ゲームチェンジング・ウエポンは必須となる。

 現在、ゲームチェンジング・ウエポンとして挙げられるのは無人システム(無人航空機、無人車両、無人船など)、高出力レーザー、レールガン、量子暗号、対艦弾道ミサイルなどがある。

 このなかで、これからの戦争の様相を考えると、サイバー戦は最重要の分野ではないだろうか。攻撃者の特定が難しく、電子の世界なので一瞬での攻撃が可能なことから宣戦布告前から広範に遂行される。そのサイバー戦におけるゲームチェンジング・ウエポンのひとつが量子暗号だろう。

 量子暗号は現在研究・開発が行われている最新の技術。一言で量子暗号と行っても大きく2つの意味がある。一つはいわば通信方法で、傍受されたことが確実に検知できるため、結果的に傍受不可能な暗号にできる。

 もう一つは量子コンピューターによる暗号解読。量子コンピューターは1994年にピーター・ショアが素因数分解のアルゴリズムを考案したことで研究が加速した。現在のコンピューターに比べ原理的に桁違いの計算能力があるので、現在使われている暗号は全て解読できるとされる。さらに、暗号を解く際には「鍵」が必要だが、量子コンピューターで作ると規則性のないものを作り出すので、解読不可能にもなる。

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  • 水中リアルタイム通信システムの研究に使ったUSVとUUVの模型。多数のUUV制御の際にも欠かせない要素技術だ(撮影・梶川浩伸)
  • レールガンに部品の一部。日本ではまだ基礎研究段階で、5メガジュールのエネルギー量という(撮影・梶川浩伸)
  • 国際航空宇宙展で展示されたジェネラル・アトミック・エアロノーティカル・システムズ社の無人攻撃機アヴェンジャーの模型。後ろの映像は無人観測機ガーディアン(撮影・梶川浩伸)
  • 同じく国際航空宇宙展にあったベル社の無人ティルトローター機、V-247ビジラントの模型(撮影・梶川浩伸)
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