2018.9.7 17:38

成駒屋と雨の関係 中村福助&中村芝翫兄弟/芸能ショナイ業務話

成駒屋と雨の関係 中村福助&中村芝翫兄弟/芸能ショナイ業務話

特集:
芸能ショナイ業務話

 2日に中村福助さん、中村芝翫さん兄弟の取材を“はしご”したときのこと。

 月初は舞台の初日が重なりがち。2013年11月に脳内出血の発症から4年10カ月ぶりに歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」で復帰する福助さんと、芝翫さんが初めてシェークスピア作品に挑む演舞場「オセロー」もそうでした。

 数分の距離にある2つの劇場ですが、開演時間は寸分違わぬ11時。弟の芝翫さんが主演を務める演舞場が終演後に取材対応をすると発表したときはホッとしました。

 そんな気持ちで歌舞伎座の玄関をくぐり、開始86分後に出てくる福助さんの出番を今か、今か、と待ちました。この気持ちは客席を埋め尽くしたお客さんも同じだったようです。上演開始のブザーが鳴ると「成駒屋!!」「おかえりなさい!!」の掛け声が。

 4年10カ月間、表舞台に現れることのなかった福助さんの姿をひと目みたいと願ったのは、報道陣だけではありませんでした。

 福助さんが出演する「金閣寺」は華やかなセットと、演歌歌手の北島三郎さん顔負けの桜吹雪は「歌舞伎を見た」という気分に浸れる歌舞伎の王道。

 福助さんは観客が固唾をのむ中、登場。体調を崩す前と変わらぬ体形と品のある所作で、将軍の生母、慶寿院尼を演じました。約4分の時間でしたが、東吉役の中村梅玉さんを相手にせりふを繰り出し、存在感を残しました。

 そんな兄のことが気がかりで、演舞場の舞台に立ちながら、幕あいに楽屋でつけたテレビで確認したという芝翫さん。「一幕目を終えてニュースで見たら、兄貴(の舞台)が割れんばかりの拍手だったと知って、また涙が止まんなくなっちゃって…」と声を詰まらせていました。

 女形の大名跡、歌右衛門の七代目襲名を発表して病に倒れた福助さんを芝翫さんは「まだ万全じゃないですけど、復帰できたってことは本当にありがたいこと。いっぱい(舞台に)出てもらって、兄貴といっぱい芝居をしたい」と目を潤ませ、「父も歌舞伎座と演舞場を行ったり来たりで大変と思います」とやっと笑顔に。

 雨男で知られる2人の父で七代目芝翫さん。くしくも開演時間の11時、劇場界隈は大粒の雨に見舞われました。きっと両劇場を行き来したのでしょう。(くのいち)

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