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【大河のころ 渡辺謙(2)】勝新太郎さんから聞いた「主役の極意」

【大河のころ 渡辺謙(2)】

勝新太郎さんから聞いた「主役の極意」

特集:
大河のころ
秀吉役の勝新太郎さん(左)が最後の出演シーンを撮り終え、祝福する渡辺謙(1987年7月2日撮影)

秀吉役の勝新太郎さん(左)が最後の出演シーンを撮り終え、祝福する渡辺謙(1987年7月2日撮影)【拡大】

 伊達政宗を演じた僕は、1986年10月のクランクイン前、豊臣秀吉役の勝新太郎さんのもとへあいさつに行ったんだ。でも、ひと言、「ああ、小田原(秀吉が政宗に参陣を求め、北条氏を滅ぼし天下統一した小田原攻めのシーン)で会おう」って。それで終わり。

 初共演シーンまでは俺の前に現れるなと。だから、その日までの4カ月間は収録日も別々。なのに僕は、勝さんの収録日に、こっそり来ていた。勝さんに会わないようにして。モニターで、ずっと芝居を見ていました。

 勝さんが知っていたかどうかは分からない。この図式、政宗を東北の田舎大名だと思っている秀吉が「おまえの動向なんか全部分かっているよ」みたいなさ。気にもかけない。こっちは、ずっと見続けている。2人の関係と、どこか重なるところがあった。

 映画「座頭市」などで第一線を走っていた勝さんは、当時の僕にとって計り知れない人でした。まさに政宗にとっての秀吉。軽々しく話す関係ではなかった。ずっとドキドキするような“ライブ感”の中で対面していたのを覚えています。

 小田原攻めの後、政宗が一揆を画策し、それがばれて秀吉から密書の花押(今でいうサイン)が本物かと詰め寄られる場面がある。政宗は、鳥のセキレイを模した自分の花押には、偽物と区別するため目の部分に穴を開けているから、偽物だと言い張る。

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