2018.2.11 11:00

【50歳オッサン記者 新人猟師日記(9)】西表島で遭遇したリュウキュウイノシシ 炒めたシシ肉はなかなかの美味

【50歳オッサン記者 新人猟師日記(9)】

西表島で遭遇したリュウキュウイノシシ 炒めたシシ肉はなかなかの美味

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新人猟師日記
西表島の「リュウキュウイノシシ」。沖縄の離島でも農業被害は増えているという

西表島の「リュウキュウイノシシ」。沖縄の離島でも農業被害は増えているという【拡大】

 まだ、猟の現場のことが頭から離れない。1月28日に今季最後の猟で成果を挙げられないまま終わり、2月1日からプロ野球のキャンプで沖縄に来ている。仕事だから仕方ないとはいえ、2月15日の猟期ギリギリまで山にいられたら楽しいのに、と考えている。ことしの沖縄は異例の寒さで、山を上り下りしていたときのほうがよほど、汗をかく。

 そんなことが頭をよぎっていた10日、グループのKさんから電話がきた。

 「お忙しいですか?」

 「いえいえ。ところで先週4日の猟はどうでした?」

 「リーダーのIさんが、犬が追い込んだ大きい猪を仕留めました。ちなみに私は小さいのに逃げられました」

 「そうですか、うらやましいですね」

 「11日がグループの猟の最後です。ほかの方は15日までやりますが、私は仕事があるので」

 「また次の猟期によろしくお願いします」

 電話を切った後、どのくらいの猪だったのか想像していた。

 実は前日9日、沖縄で猪に出会っていた。われわれの猟場の千葉とは遠く離れた西表島。プロ野球のキャンプは定期的に休みの日があり、なんとか原稿を仕上げたら、自由になる時間がある。気の合う他社の記者2人と、石垣港から高速船で45分。もちろん有名なのは特別天然記念物の「イリオモテヤマネコ」だが、在来種の「リュウキュウイノシシ」がいるという。

 食べさせる店があるということで、行ってみると炒めたシシ肉と赤紫米のセット。なかなかおいしい。店の人の聞いてみると、やはり増えているのだという。同時に交配したイノブタもいて農業被害もあるそうで本土に似た状況があるようだ。

 「どういう、狩猟が多いのですか?」

 「主にワナですね。ただサトウキビ畑に入ってしまうと、銃を使うこともあります」

 思わず取材してしまうのは職業病。店の前に猪が数頭いた。ちょっと小さいので、うり坊かと思ったら、その後に同島にある野生動物保護センターに行ってみると、ニホンイノシシより小さいのだと分かった。店の前にいたのは成獣のようだ。

 狩猟をやっていなかったら、そんなことを知ることもない。イリオモテヤマネコも車にひかれる例があることも知った。南の島で学ぶことがある。(不定期掲載)

芳賀 宏(はが・ひろし)

 1991年入社。オウム事件、警視庁捜査一課からプロ野球のベイスターズ、ヤクルト、NPB、2003年ラグビーW杯、06年サッカーW杯を担当した“何でも屋”。サンスポ、夕刊フジ、産経新聞で運動部デスクを務め、2016年夏から振り出しに戻って、一兵卒。同年に第1種狩猟免許取得。

  • リュウキュウイノシシの炒め肉。本州の肉より柔らかめで味もなかなか
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