東京都は7日、離乳食として蜂蜜を摂取したことが原因で乳児ボツリヌス症になったとみられる足立区の生後6カ月の男児が死亡したと発表した。都によると、統計で確認できた1986年以降、乳児ボツリヌス症での死亡例は全国で初めて。
男児は2月16日からせきなどを発症し、20日にけいれんと呼吸不全で救急搬送された。28日に乳児ボツリヌス症と診断され、3月30日に死亡した。
発症の1カ月前から、家族が離乳食として1日2回ほど、計約10グラムの蜂蜜をジュースに混ぜて飲ませていた。家族は、乳児に蜂蜜を与えてはいけないと知らなかったと話しているという。
検査の結果、乳児の便と開封した蜂蜜からボツリヌス菌を検出。保健所は蜂蜜が原因とみられる食中毒と断定した。
乳児ボツリヌス症は1歳未満の乳児がかかる。菌が口から入って腸で毒素を出し発症。都によると、国内では86年以降、30例以上の発症例が報告されている。