脚本は「東京ラブストーリー」の坂元裕二氏【拡大】
有村は北海道の田舎町のクリーニング店で働く音(おと)、高良は福島から上京して運送会社で働く練(れん)役で、2人が北海道で出会い、東京へ向かうところから始まる。有村は兵庫・伊丹市、高良は熊本市出身で、ともに東京で不器用ながら生きる役どころに共感できる部分があるという。
高校卒業後に上京した高良は「空気が汚いとか最初は東京のせいにばっかりしていた」と振り返り、「自分が立っている場所で一生懸命に生きている音や練の人生を見て、何かを感じていただけたら」とメッセージ。
高校在学中に東京に出てきた有村も「すごく寂しかった」といい、「世の中って理不尽なことばかりですが、それでも前向きに生きている姿は台本を読んでも涙が出そうになります。恋愛する喜びを一緒に感じてもらえたら」と熱演を誓った。
物語
杉原音(有村)は母と幼いころ死別して以来、北海道で養父母と暮らしていた。夢を見ることはあきらめながらも、明るくけなげに生きている。福島で祖父に育てられた曽田練(高良)は、いつの日か畑を買い戻し、祖父と農業を営むことを夢見て職場を転々としていた。そんな2人がある偶然から共に東京へ向かうが、はぐれてしまう。2カ月後、そこには必死に働く音の姿があった。練もまた東京で不器用に生きていた。2人が出会うまでには、もう少し時間が必要だった-。
(紙面から)