2013.11.9 05:06(2/3ページ)

離婚、借金、乳がん…「人生いろいろ」島倉千代子さん急死

離婚、借金、乳がん…「人生いろいろ」島倉千代子さん急死

 歌謡界の大輪が突然、散った。所属レコード会社、日本コロムビアによると、この日朝、容体が急変。所属事務所の女性スタッフに看取られ、眠るように亡くなった。今月6日、島倉さんがスタッフに「体調が悪いので来てほしい」と自宅から電話。再入院し、一進一退を繰り返していた矢先だった。

 肝臓がんと告知されたのは3年前。ごく少数の関係者にしか打ち明けていなかった。その間、3度の冠状動脈手術を受けたが、今年に入って肝硬変を併発。5月から仕事をセーブし、公の場は6月21日の宮崎・延岡公演が最後となった。死を覚悟していたようで、通夜は密葬とし、香典は断るようスタッフに伝えていた。

 ただ、来年のデビュー60周年に向け、復帰への意欲は衰えなかった。先月中旬に一時退院した後、自宅で作詞・喜多條忠(66)、作曲・南こうせつ(64)の記念曲「からたちの小径(こみち)」を録音。遺作となったが、「来年発売の記念CDボックスに入れたい」と関係者は語った。

 幼いころから波乱の人生だった。第二次大戦中の7歳のとき、長野県の疎開先で転び、左手首を47針も縫う大けがを負った。傷跡が残って引っ込み思案となり、学校でいじめに遭った。しかし、軽いポリオ(小児まひ)で足の不自由だった姉の歌手を目指す夢を受け継ぎ、高校在学中に歌謡コンクールで優勝。1955年に「この世の花」でデビューした。

 その後は、ひばりさんからも妹同然にかわいがられた。力強く天才肌のひばりさんに対し、泣き節といわれる哀愁を帯びた歌いぶりで、ひばりさんと昭和の歌謡界を牽引。「お千代さん」の愛称で親しまれた。

 デビュー曲のほか、「東京だョおっ母さん」「からたち日記」などミリオンヒットを連発。NHK紅白歌合戦には57年から86年まで連続30回出場。88年に「人生いろいろ」でレコード大賞最優秀歌唱賞を受けた。

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