2013.6.24 18:40(4/5ページ)

【軍事のツボ】辛坊治郎氏の海難救助取材記

特集:
軍事のツボ

 「たった2人の命を救うために海上自衛隊、それから海上保安庁の何百人の皆さんが、命を投げ出す覚悟で、4メートルの波を越えて助けに来て下さった。本当に申し訳ない。ありがとうございました」(辛坊氏)

 辛坊氏はこうも語った。「(ライフラフトの中で)2人で体を寄せていても互いの体温が下がっていくのが分かった。気力もあり、水と食料も1週間分合ったが、(海保の船が到着する)明日の夜まで持つかなと考えた。それが(US-2から下ろされた)モーターボート(ゴムボート)の15馬力のエンジン音が響いて、『大丈夫ですか』と声をかけてくださったときには、『あ、帰れる!』と。もうその一言で、本当にこんな言い方どうか分かりませんが、『この国の国民でよかった』と本当にそう思いました」

 2人はターミナルビルの去り際まで、その場に居合わせた何人もの海自関係者の手を繰り返し堅く握り、感謝の言葉を述べていた。

 困難な状況になっても、決して見捨てられることはない。必ず救助の手をさしのべてくれる。そう実感できる国は世界の中で決して多くはない。

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