2012.12.1 16:38(1/5ページ)

【軍事のツボ】日本の空に響く栄21型のエンジン音 

特集:
軍事のツボ

 「ゼロ戦」といえば言わずと知れた、第2次大戦期に活躍した日本の傑作戦闘機だ。「れいせん」と呼ばれることもあり、正式には「零式艦上戦闘機」。1939(昭和14)年4月に初飛行し、生産機数約1万430機と日本軍の航空機で最多だった。

 しかし現在、残っているのはごくわずか。しかもほぼ生産当時のままで現在も飛行可能な機体となると、世界にたった1機しかない。このフライアブルの機体を所有しているのは、米国カリフォルニア州チノにある「プレーンズ・オブ・フェーム航空博物館(POF)」。

 この飛行可能な零戦が現在、日本に里帰りしているのだ。所沢航空発祥記念館(埼玉県所沢市)が開催している特別展「日本の航空100年」の目玉企画としてPOFから借り受け、12月1日から2013年3月31日まで展示している。もちろん、飛行可能な機体をただ並べておくだけではなく、米国から分解され運ばれてきた機体を組み立てたり、返却に際し分解したりする様子や、エンジンを実際に動かすところを来館者に見せている。

 この機体は1944年6月にサイパン島で米軍に鹵獲(ろかく)された機体で、43年製造の52型。尾翼番号「61-120」。栄21型エンジンを搭載しており、同エンジンは離昇出力1130馬力。スクラップ寸前になっていたのを57年にPOFの創設者が引き取り、コツコツとレストア。今では毎年5月の航空祭でデモフライトをしているという。

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