甲子園の熱気にも負けません! お笑いコンビ「元気丸」の高校野球漫才が今、熱い/週末エンタメ

 
地元・広島愛あふれる「元気丸」の水戸竜司(左)は、サンフレッチェ広島の紫のチームカラーのネクタイをしめ、北岡一成は広島カープの赤ネクタイで勝負する

 甲子園大会が熱い。お笑い界でも、高校野球を愛する広島出身のコンビが、情熱の炎を燃やしている。その名も「元気丸」。結成5年目。注目の新星だ。

 広島・呉工業高等専門学校で一緒に学んでいた北岡一成(29)と水戸竜司(30)は、もともと同じ建設会社に勤めており、ともに土木現場の監督として鉄塔などを建てていた“リアル土木芸人”。2人は「特技は測量や危険察知です」と笑う。土地柄、広島カープの大ファンで、高校野球観戦もルーティーンだという。

 特に水戸は父が広陵で、母が広島商出身。両親とも応援団で、出会いは、甲子園キップをかけた1年生の夏の広島大会の舞台となった広島市民球場だというから、“筋金入り”の一家に生を受けたことになる。

 建設会社で現場監督をしていたプロが、心底愛する高校野球を漫才に練り込むとどうなるのか。あるステージでのこと。互いに趣味を掘り下げる上で、高校野球の流れから、甲子園球場や阪神園芸というワードが登場。阪神園芸とは、グラウンド整備のエキスパートとして知られ、サンスポ紙上にも再三にわたって登場する甲子園球場の“守護神”だ。

 2012年のシーズンオフまで22年間野球記者をしていた私も、野球の取材以外で阪神園芸に“遭遇”するとは思っておらず、不意をつかれて大爆笑した。

 さらに、2人の地元、広島・広陵高校を筆頭に甲子園常連校の校名が次々と登場し、実在するゼネコンの企業名を高校にからめて笑いを誘う“ウルトラC”が炸裂(さくれつ)。詳細はライブで体感していただくのが最大の近道なのだが、とにかく、土木の専門知識と野球と笑いをミックスさせた高度な技で、幕が下りた。

 終演後も高校野球トークは止まらず「広陵は、第8日目の12日ですね。楽しみです」と北岡が言えば、水戸は「広陵は春しか優勝していなくて、夏は4回決勝で負けています。(現広島・野村が打たれた)11年前の佐賀北戦の悔しさを晴らして、深紅の大優勝旗を持ち帰ってほしいです」と熱視線を送る。

 甲子園が野球の聖地なら、元気丸が10日に“初出場”する横浜にぎわい座のステージは、演芸の聖地。北岡は「初のにぎわい座は緊張しますが、この記事を読んだ方が“応援”に来てくださればうれしいです」と、ういういしく語った。

 全国高校野球選手権大会の第100回大会の節目に、元気に弾ける元気丸。彼らのステージは、甲子園で奮闘する球児たちへの、熱いエールでもある。 (山下千穂)

元気丸(げんきまる)

 結成は2014(平成26)年2月。主なネタは広島弁漫才、“土木あるある”をつづった土木漫才、高校野球漫才など。
 ★水戸竜司(みと・りゅうじ) 1988(昭和63)年4月5日生まれ、30歳。広島市出身。趣味は落語鑑賞、高校野球観戦、製菓。2級土木施工管理技士と、調理師の免許を保持。好きな選手は、ともに広陵高OBの広島・中村奨成、巨人・小林誠司。
 ★北岡一成(きたおか・いっせい) 1989(平成元)年2月17日生まれ、29歳。広島市出身。趣味は広島カープの試合観戦、車、バイク。2級土木施工管理技士、測量士補の免許を保持。好きな選手はともに広島OBの黒田博樹、栗原健太(現楽天一軍打撃コーチ)。

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