お笑いコンビ「母心」のラブコールに、お笑い路線?のあの“監督”が熱く応えた!?/週末エンタメ

 
歌舞伎漫才で老若男女から愛されている「母心」の嶋川武秀(左)と関あつし

 電撃的な再会だった。複数のお笑いタレントが出演するステージで、歌舞伎漫才で沸かせるお笑いコンビ、母心(ははごころ)の独特のキャラクターに引き込まれた。

 もしもカフェや書店の店員が歌舞伎役者だったら…など、設定自体がとっぴでおもしろい。歌舞伎口調で進行させる嶋川武秀さん(39)に、客役の関あつしさん(38)が突っ込みを入れる。途中で嶋川さんが見得(みえ)を切ってみたり、舞踊の所作を入れたりと本格的で、コンビの間合いも最高だ。お笑いのフィルターを通じ、次第に、歌舞伎という伝統芸能の入り口に立つ“水先案内人”のように見えてきた。

 ふと、あることに気がついた。2人に、どこかで会ったことがある。どこかな。いつかな。しばらくして、記憶が7年前の福島に“着地”した。

 私が横浜DeNAの番記者だった2011年12月。中畑清新監督の就任が決まった直後、同監督の故郷・福島でのラジオ出演に同行取材した。目の不自由な方のために音の出る信号機を設置することなどをテーマとし、ニッポン放送、ラジオ福島ほかが共同実施しているチャリティー番組「ラジオ・チャリティー・ミュージックソン」だ。

 そこで、ある場面が蘇った。かごを背負って募金を呼びかけ、郡山から福島までの約60キロを、夜通し歩いたお笑いタレント集団「みちのくボンガーズ」を、番組ゲストの中畑さんがゴール地点のラジオ福島で出迎えた感動のシーン。その中に、通称「オカン」という化粧(女装?)映えする和装のかつら姿のお笑いタレントさんがいた。見た目のインパクトが強かったので、中畑さんとの絡みを撮ろうと、夢中でカメラのシャッターを押したことも思い出した。

 その「オカン」こそが、母心の嶋川武秀さんだったことが判明した。当時の写真も出てきた。素顔とオカン姿の外見は大きく異なるが、これぞ人の縁。再会に深く感謝した。

 機会を改め、今月11日、横浜にぎわい座でのステージ前に母心の2人を取材。接点を“激白”すると互いに話が止まらなくなり、嶋川さんは歌舞伎が好きすぎて、日本舞踊の名取(藤陰流)にもなったという。

 「運命的な再会ですね! あのとき募金活動で60キロ歩いて雪も降ってきて、寒くて…。そうしたら出迎えてくれた中畑さんが抱きしめてくれて、一気に心があたたかくなりました」と嶋川さん。一緒に夜通し歩いた関さんも「こういう巡りは、本当にうれしいですね。中畑さんにもお会いしたいです。…監督、きてくれないですかね。成長した姿をお見せしたいです」とラブコール。

 はい。その旨を中畑さんにお伝えしたところ「昔から頑張ってたもんな。よし、いずれ見に行くよ。問題は、俺より面白いかどうかだな(笑)」とキヨシ節を炸裂(さくれつ)させた。

 母心の次回出演は、6月2日の東京国際消防防災展。東京ビッグサイトにて、午後4時開演。問い合わせは、東京消防庁広報課03(3212)2111。中畑さんよりも先に?母心の独特の世界へ、どうぞ-。(山下千穂)

母心(ははごころ)

2008年1月結成。12年1月、漫才協会入会。受賞歴は12年度・花形演芸大賞で銀賞。14年度の第13回漫才新人大賞受賞。オフィスまめかな所属。★嶋川武秀(しまかわたけひで)1978(昭和53)年7月26日、富山県高岡市出身の39歳。ボケ担当。趣味・特技は日本舞踊藤陰流名取(藤陰也充)、書道、ピアノ、歌舞伎鑑賞など。早大出身。★関あつし(せきあつし)1979(昭和54)年8月7日、茨城県日立市出身の38歳。ツッコミ担当。趣味・特技はイラスト、サッカー、プロレス観戦など。

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