2021.5.3 05:00

【甘口辛口】外国向けのパフォーマンスとみられても仕方ないワクチン大規模接種 まずは自治体任せの足元の混乱を何とかして

【甘口辛口】

外国向けのパフォーマンスとみられても仕方ないワクチン大規模接種 まずは自治体任せの足元の混乱を何とかして

 ■5月3日 打つや打たざるや。悩んでいた小欄にもワクチン接種券が届いた。ままよと腹をくくり予約開始の4月30日朝9時から電話したが、案の定全くつながらず夕方5時には「本日の営業は終了しました」。営業じゃなく業務だろうと突っ込みたくなった。やっと予約が取れたのは翌朝10時過ぎ。実に9時間の格闘だった。

 取れたはいいが、はたと気づいた。2回目との間隔は3週間が理想でもセットにはなっていない。月末に1回目を終えたら2回目の予約でまたひと苦労か。うまく取れずに間隔があきすぎたら効き目に影響はないか。「うちの区はセット予約」という知人もいる。同じ東京でも気が回る区と、そうでない区の差が出た感じだ。

 東京では24日に大規模接種センターが大手町に開設される。自衛隊の医官、看護官を動員して1日1万人の高齢者の接種を目指すとか。高齢者が予約を取るのに四苦八苦しているところにドカーンと威勢よく花火が打ち上がったが、スタッフの確保や予約受付など果たしてことはうまく運ぶのか。

 東京のほか隣接3県の高齢者も受け入れるそうだが、「東京には来ないで」との小池都知事の訴えとは矛盾している。高齢者が通勤時間帯に移動する苦行に加え、1カ所に大集結では感染リスクも高まりそうだ。「何もそんな遠くまで…」とためらう人ばかりで、せっかくのワクチンがムダになる可能性もあり得る。

 「東京五輪」と「ワクチン」が菅政権の命綱といわれる。降って沸いたような大規模接種は「日本もこれだけ接種が進んでいる」との外国向けのパフォーマンスとみられても仕方ない。それよりも、自治体任せの足元の混乱をまず何とかしてもらいたい。(今村忠)