スルメイカからヤリイカへすっかり主役が交代したようだ。ヤリイカ前線がいよいよ北上開始。潮温上昇で遅れ気味と心配されたが、南房のヤリイカは例年と変わりなくスタート。大型のパラソル級交じりで、トップ30尾以上と釣れっぷりが報告されている。本格シーズンの到来はすぐそこだ。今年最初のヤリイカを拝みに千葉県南房総市・千倉『甚四郎丸』へ向かった。
「前日は西の強風で、群れが固まっていれば面白い」。こんな会話が聞こえてきた。いい日に来たか? 出船前から期待が膨らむ。が、沖へ出ると北東の強風とウネリ。ゆっくり時間をかけてポイントへ向かった。
白浜沖の水深147メートル。新藤源悟船長から「底反応です。どうぞ」と投入合図。11センチヅノ直結8本でスタートした。着底後ゆっくりと竿を立てアタリを見るが、波が高く上下するので、きき上げた仕掛けが下がる。直結は仕掛けが緩めばイカは掛からない。仕掛けを緩めずテンションを掛け続けることに必死だ。サワリはあり、そのあとがどうにも分からない。
隣で早くも取り込み開始。胴長が20センチもないチビっ子ヤリイカのダブルだ。このサイズを直結で釣るのは難度MAX。それでも直結で続けること90分で待望のノリ。仕掛けをつかみ、糸を手繰る。緩まないように高速で手繰ると上から5本目に約20センチの小型を取り込んだ。型を見ていなかったのは私が最後だった。
投入すれば必ずアタリはあるが上がってこない。ブランコの人はすでにツ抜け。いつかオスのパラソルが来るだろうと頑張る。しかし、海は良くならない。残り1時間半、バケツには2尾のみ。サバの邪魔もないのでブランコに変更した。