2021年の初釣りは、高級魚のハタに決めた。イワシの泳がせ釣りでヒラメとともに好調に上がっている。冷え込みとは逆にホットな釣果を出している千葉県勝浦市・川津『不動丸』へ。ぜいたくな鍋を食べようと、沖に出た。
港に着くと、厳しい予報が一転、風が止んでいた。船は7人を乗せ、御宿沖へ。ヒラメの様子から見ようと、水深10メートルからスタートだ。80号のオモリが着底。糸フケを取り、底から1メートル上げて待つ。隣にアタリが来た。船中第1号は約400グラムのヒラメ。流し替えながらヒラメが顔を見せたが、サイズアップせず。
ハタのポイントに移動。水深は40メートル。オモリにゴツゴツと根が触り、起伏が大きいのが伝わってくる。底から2メートル上にタナを取り直すと餌のイワシが暴れ出した。竿を持つ手に力が入る。ドンっという強いアタリがあり静かに。回収するとイワシは取られ、孫バリが切られていた。隣の竿も大きく曲がったが、ハリス切れ。正体不明の大物に皆の興奮が高まった。
水深の違うポイントを探りながらハタを追う。また隣の竿が絞り込まれた。上がったのは、1・72キロの本命ハタだ。これを機に周りにアタリが出始め、私の竿にも強いアタリ。ファーストフィッシュは…赤い? 良型のキントキだった。
周囲でハタが取り込まれていく。タナを取り直すとグイっと竿先が入った。一呼吸おいて合わせを入れると強い引き。根に潜られないように巻き上げる。吉清晃朗船長の玉網入れで700グラムのハタをゲットした。
攻めていく根はきつくなる。仕掛けが根を3メートルカケ上がったとき、イワシが暴れた。が、これはキントキ。ミヨシの常連は良型ハタを3尾も釣っている。聞くとタナは低めで探っているという。まねしてみる。来た! 竿先が海面に刺さる。玉網に入ったのは1・6キロのヒラメ。最後の流しで700グラムのハタを追加して沖上がりとなった。
トップはミヨシの月岡豊英さん(65、茂原市)で2キロ級主体に4尾。最大は2・3キロでオデコなし。ゲストは豪華でキントキのほかマトウダイやカサゴも。今後イワシが入ってくればさらにスリリングで豪華でおいしい釣りが楽しめそうだ。(今井寿美礼)
★船長の見通し
「これからベイトとなるイワシが入ってくるので、ハタもヒラメも数、型共に期待です。ハタとヒラメは仕掛けも釣り方も同じですが、根掛かりが多いので底ダチは小まめに取り直すようにしてチャンスを逃さないように」
ガイド
〈船宿〉サンスポ推薦=川津『不動丸』電話0470・73・5538〈交通〉JR外房線・勝浦駅下車、タクシー利用約5分、徒歩は約15分。マイカーは圏央道・市原鶴舞ICから国道297号を勝浦方面へ約40分。駐車場あり〈料金〉餌、氷付き1万2500円。予約乗合で5時30分出船。第1、3土曜が定休。