【バスプロ山木一人のゴーゴールアー】
イナダやブリ、サワラにカンパチなど、代表的な釣り物と手軽に勝負ができる東京湾。周囲から「今年の冬も湾内に魚が多く入ってきている」との情報が聞こえてくることも増えてきた。我慢ができず、一年中青物を追いかけている横浜市・八幡橋『鴨下丸』へルアータックルを握りしめて出掛けた。
いい凪でポカポカ陽気の日が続いていたため、海上では幸せな気持ちで魚に遊んでもらえるだろうと期待していた。が、当日は冷たい雨。乗船場所の堀割川の中も風が吹き抜ける。微妙な雰囲気の中で出船した。
東京湾名物といってもいいのが、河川から出る船に見られる出船風景。船宿すぐ下流側にある八幡橋の桁下高が低いため、くぐる際に操舵室が下がる。潮が上げているタイミングだと頭上ギリギリで通過するので、竿を寝かせて橋に当たらないように注意しよう。橋を抜けたら操舵室がせり上がり、スパンカーなどを上げて本当の出港だ。
まず向かったのは、横須賀と富津を結ぶライン上にある海堡周辺の水深45メートル前後。沖は北からの強風。潮の状況を確認するためにも、まずは100グラムで横に泳がせやすいダート系のジグを落としてみる。
暫くの間は一度着底させたジグをショートピッチで早めの動きを意識しながら操ってみたが反応なし。動かし方を軽いワンピッチジャークに変更し、魚にルアーをよく見せるように意識してみたら、10メートルほど上げたときに少し押さえ込むようなアタリが来た。フッキング後の引きはさほどでもなかったが、船中のファーストヒットということで慎重にリーリングしてくる。姿を見せたのは1・4キロのヒラメだった。