2020.11.23 05:00

【甘口辛口】先見の明を欠いた菅首相 「Go To」どころか「Back to…」の後手後手対応、揚げ句に噴飯ものの対策も飛び出した

【甘口辛口】

先見の明を欠いた菅首相 「Go To」どころか「Back to…」の後手後手対応、揚げ句に噴飯ものの対策も飛び出した

 ■11月23日 「ガマンの3連休」のはずだった初日の21日、我慢しきれずに多くの人々は旅に出た。その夕方に菅首相が表明した「Go To」事業の見直し。「…トラベル」に関しては感染拡大地域を目的地とする旅行の新規予約を一時停止するとかで、あまりのチグハグさに失笑してしまった。

 「現時点では見直しをする状況にはない」と菅首相が言明したのは13日だった。10日ほど前はそうだったかもしれないが、刻一刻と感染状況は変わっていく。10日後、2週間後はどうなるか先を見通すのが政治家の仕事。専門家の危惧の声にも耳を貸さなかった。先見の明に欠けていたといわれても仕方ない。

 ようやく21日の対策本部会合で方針転換を打ち出した。その後の官邸での会見は「感染防止策の基本をもう一度…国民の皆さんに心よりお願い申し上げたい」とメモを読み上げただけで、質問も受け付けずにきびすを返した。お願いされた国民としてはもっと具体的なことを知りたいのに背を向けられた感じだ。

 見直し時期や地域など、肝心な点は不透明。「…トラベル」の予約済み旅行について西村経済再生相は「キャンセル料のために解約を躊躇(ちゅうちょ)することがないようにする」と話したが、テレビで見ていると「キャンセル料がバカバカしいから来た」という観光客も多かった。これ一つとっても感染の輪が広がる要素といえないか。

 秋冬の感染再拡大は春頃から指摘されていたが、先見の明もなくGo Toどころか「Back to…」の後手後手対応。揚げ句に「マスク着用の会食」と“竹やり戦術”のような噴飯ものの対策も飛び出した。これでは国民の方こそ背を向けたくなるだろう。 (今村忠)