2020.10.22 05:00

【甘口辛口】ドラフト会議で注目される“サニブラウンに勝った男” 中大・五十幡亮汰の行く先は

【甘口辛口】

ドラフト会議で注目される“サニブラウンに勝った男” 中大・五十幡亮汰の行く先は

 ■10月22日 今年もプロ野球のドラフト会議(26日)が近づいた。コロナ禍で高校野球は春も夏も中止になり、奥川(星稜→ヤクルト)に代表される昨年のようなスターの誕生もなかった。大学では大型左腕早川(早大)や強打の内野手佐藤(近大)が1位指名間違いなしの逸材だが、リーグ戦や大学選手権の中止、縮小もあってなじみは薄い。

 高校も大学、社会人も試合が少なかったことで、各球団のスカウトも活動が制限されて苦労したのではないか。「こういうときだからこそ剛速球投手や強打者、バランスのとれた選手より一芸に秀でた個性的な選手に目がいくかもしれない」と分析する専門家もいる。

 そんな中で注目されるのは中大の五十幡亮汰外野手。50メートルが5秒6という超のつく快足で中学3年のとき全日本中学陸上100メートル、200メートルの2冠に輝いた。同学年で、100メートル9秒97の日本記録を持つサニブラウン・ハキームにも勝った。佐野日大高では甲子園出場はなかったが、中大では広角に打ち分ける打撃も買われ1年からレギュラーで活躍している。

 先日のパ・リーグ楽天戦で、ソフトバンクの周東がバント安打で出塁すると二盗、三盗を決め、最後は暴投で生還した。足だけで見せたワンマンショーで五十幡にはいい手本だ。故野村克也氏は監督時代「球が速い、遠くへ飛ばす、足が速い」のいずれかを持ち合わせた選手の発掘をスカウトに求めたという。

 努力してもできない天性のもので打撃や守備はプロに入ってからも鍛えられるからだ。五十幡の天性の足は、育成力のあるチームにとってはねらい目の素材といえるだろう。地味ながら“サニブラウンに勝った男”の行く先にも注目したい。(今村忠)