2020.9.17 05:00

【甘口辛口】五輪相としての仕事ぶり見えぬ橋本氏 こういうときこそもっと発信し存在感見せて

【甘口辛口】

五輪相としての仕事ぶり見えぬ橋本氏 こういうときこそもっと発信し存在感見せて

 ■9月17日 「五輪出場前に5回検査」というニュースには少なからず驚いた。来夏の東京五輪の新型コロナウイルス対策で、入国する外国人選手は(1)出国前72時間以内に実施し、陰性証明取得(2)空港での入国時(3)事前キャンプ地、ホストタウン到着時(4)選手村に入村時(5)競技前-と最低5回の検査が必要になるという。

 まだ政府案の段階で国際オリンピック委員会(IOC)が同意するかどうかも分からないが、感染防止へこれくらい念には念を入れた対策が必要なのだろう。入国後14日間の待機時期でも活動できるように行動計画書や誓約書の提出も要請。各国に管理者を置き、規定違反も設けるという。

 検査漬けともいえる厳しさ。日本では「五輪の看板を掲げれば外国選手は喜んでくる」と思いがちだが、「煩わしい。何でそんなに…」と出場回避の動きが出るかもしれない。それでなくとも、ドーピングの抜き打ち検査という気づかわしさもあり、選手にとっての負担は大きい。IOCのアスリート委員会あたりから疑問の声が上がりそうだ。

 IOCのコーツ調整委員長(副会長)は先週、「新型ウイルスがあろうがなかろうが東京五輪は開催される」と爆弾発言した。真相は離れつつあるスポンサーへの猛アピールとみられているが、橋本聖子五輪相は「確実に東京大会が実施できることをコーツ氏は確信したと思う」とのんきなコメントをしていた。

 16日に発足した菅内閣で橋本氏は留任したが、五輪相としての仕事ぶりはあまり見えてこない。5回も検査してまで開こうという東京五輪。検査費用はどうなるのか。担当大臣なら、こういうときこそもっと発信し、存在感を見せてもらいたいものだ。(今村忠)