2020.8.21 05:00

【甘口辛口】高校野球で感じた区切りをつける試合の大切さ…決着つける大会なかった高橋礼華の思いは

【甘口辛口】

高校野球で感じた区切りをつける試合の大切さ…決着つける大会なかった高橋礼華の思いは

 ■8月21日 高校野球の甲子園交流試合と、その前の地方独自大会を取材して、区切りをつける試合の大切さを感じた。もちろん、コロナ禍などで独自大会を辞退したチームがあったのは残念だし、早期に退部して自らの進路に切り替えた部員がいたのも理解できる。その中で、多くの球児たちが最後に戦って決着をつけることができた。もし春に続いて夏の大会も中止だったら、それがかなわなかった。多くの競技が中断されたままの今、余計にそう思った。

 2016年リオデジャネイロ五輪のバドミントン女子ダブルス金メダリスト「タカマツ・ペア」の高橋礼華(30)にとって区切りとは、3月中旬だったようで、引退会見で「全英オープンでやりきった」と振り返った。2枠を争う東京五輪選考レースは、当時上位のフクヒロ、ナガマツにポイントで大差をつけられ、連覇をかけた出場は絶望的。全英準々決勝の試合前にコロナ禍で以後の大会打ち切り情報を知り、「これが最後の試合かも」と臨んだ世界1位の中国ペア戦で勝利し、「悔いなく終われたのが一番」と説明した。

 しかし、覚悟を決めてから気持ちの整理と環境を整えるまでかかった5カ月に、どれほどの葛藤があったのだろう。五輪は1年延期され、大会はいまだに中止が続く。選考レースは従来のポイントを有効としたまま来年1月から5月の17週間を追加されることになったが、もちろん1年後は遠い。ただ、やむを得ないことだが、最後に決着をつけて終わる大会がなかったことへの思いは…。

 本来なら引退試合の可能性があった9月のワールドツアーのジャパンオープンも中止。バドミントン界の大功労者の雄姿を見たかった。(宮本圭一郎)