2020.8.18 05:00

【甘口辛口】大学の運動部で相次ぐクラスター感染 日本学生対校選手権は個人選手権としたらどうか

【甘口辛口】

大学の運動部で相次ぐクラスター感染 日本学生対校選手権は個人選手権としたらどうか

 ■8月18日 大学の運動部で新型コロナウイルスのクラスター感染が相次いでいる。ラグビーで関西リーグ4連覇中の天理大では部員24人が陽性判定を受け、10月10日開幕のリーグ戦への影響も懸念される。池江璃花子が所属する日大水泳部も10人以上が感染し27日の中大との対抗戦が中止となり、日体大でも柔道部、レスリング部で発生した。

 「明日はわが身かも」と都内の大学陸上部の元監督がこんな実情を明かした。陸上では学生最高峰の日本学生対校選手権(インカレ)が9月11日から新潟市で開かれる。このため先月初めに集合をかけ約80人が合宿所で生活しているが、親が心配して帰寮させず現地合流する部員も多いという。

 「対校選手権だから学校の名誉もかかり学生にとっては就職にも関わるため棄権はできないが、この現状では学生が気の毒だ」と元監督。5月の関東インカレは中止になり関東の有力校からは「日本インカレも中止してほしい」と日本学連などに要望が出されたそうだが、開催の方向は変わらない。

 大会はできる限り密を避けるため参加資格をより厳しくして出場人数を制限し、フィールド競技では3回の試技数を2回にするなどの対策をとるという。今年で89回目。伝統を守るのもわかるが、そこまでして開く対校選手権に意味があるのか。どうしてもというなら対校の看板を外し、出られる選手だけの個人選手権としたらどうか。

 「現場はピリピリしているのに上の組織の危機管理には首をひねる」と元監督は語気を強めた。新潟市では10月1日から陸上の日本選手権もある。1カ月足らずの間に大きな大会が2度…。感染拡大防止の観点から疑問符が付けられても仕方ない。(今村忠)