2020.7.7 05:00

【甘口辛口】あまりにもふがいなく情けなかった都知事選の野党 時代の求めるもの見極めなければ総選挙も同じことに

【甘口辛口】

あまりにもふがいなく情けなかった都知事選の野党 時代の求めるもの見極めなければ総選挙も同じことに

 ■7月7日 東京都知事選挙の小池百合子氏再選はきのうの小欄で触れたが、一夜明けて知った最終得票数には少なからず驚いた。366万1371票は2012年の猪瀬直樹氏(約434万票)に次ぐ歴代2位とか。都では再び新型コロナウイルスの感染者が急増し、これまで対応した人に任せようという「安全策」の表れかもしれない。

 2位宇都宮健児氏、3位山本太郎氏、4位小野泰輔氏の3人を合わせても約211万票で小池氏に遠く及ばなかった。都のコロナ対策費は1兆円を超え、財政は危機的状況にある。そんな中で選挙とは名ばかりの「消化試合」でも費用は約50億円というから、もったいない気もする。

 小池氏は強すぎ、野党はあまりにもふがいなく情けなかった。統一候補擁立を目指したが、細部で折り合わず立憲民主、共産、社民3党が宇都宮氏を支援し、国民民主党は自主投票とした。小異を捨てて大同に就いてこそ小池氏の牙城に迫れるのに、メンツばかりにこだわっては勝負以前の問題だ。

 73歳の宇都宮氏の選挙カーには菅直人元首相ら大物が駆けつけ延々と演説を続けたという。昔ながらの選挙戦そのもの。3人の中では、熊本県副知事から参戦し無党派層も取り込んで約61万票を獲得した46歳の小野氏の孤軍奮闘が光った。コロナ禍で気力に満ちた若き首長たちが手腕を発揮している折、まさに「旬」の選挙戦だった。

 先月末、麻生太郎副総理兼財務相が意見交換で「今秋の衆院解散、総選挙が望ましい」との考えを示し、永田町には解散風も吹き始めた。野党はこの惨敗を生かせるのか。時代は何を求めているかを見極めないと、総選挙も同じことの繰り返しになるのは言わずもがなだ。(今村忠)