2020.5.12 12:00

【名物船宿】イカの当たり年に頼れる船長、島野一男さん

【名物船宿】

イカの当たり年に頼れる船長、島野一男さん

優しい笑顔で出迎えてくれる島野一男船長。みんなの頼れる兄貴だ

優しい笑顔で出迎えてくれる島野一男船長。みんなの頼れる兄貴だ【拡大】

 サンスポ推薦船宿会の船宿から“名物店”を紹介する「名物船宿」。第4回は新型コロナウイルスの影響でいち早く営業自粛し、7日から出船再開した千葉県南房総市・乙浜『しまや丸』。面倒見が良くサンスポ船宿会では“兄貴”と慕われ、優しい笑顔で迎えてくれる島野一男船長(58)に、船宿の歴史や思い出のエピソードを聞きました。(聞き手・川目梢)

 --船宿の名前の由来は

 「埼玉県川口市で『しまや』という雑貨店を父の兄と姉で2店舗やっていて、そこから取りました。名字が島野なので読み方を変えて、しまやとなったそうです」

 --船宿の歴史を教えてください

 「昭和40年から民宿をやっていたのですが、船頭を雇って乗合船も出していました。4年前まで民宿をやっていましたが現在は釣り船のみ。釣り物はイカとイサキなどは今と変わらず狙っていましたが、半夜のクロムツとキンメは私の代から。今年はヤリイカが調子良かったからね、季節がスルメイカに変わって今後も楽しみだよ」

 --船長になる前は漁協に勤めていたそうですが

 「水産高校を出てから、船長にはならず千倉漁業協同組合に13年間勤めていました。当時はサバ船が50、60隻も港に着いて、1000トンの水揚げ。すごい光景だったのを思い出すね。平成6(1994)年、32歳の頃に家業を継ぐことを決心して2代目に。船に乗りながらいろいろ覚えていきました。漁協に勤めていたことが力になって情報交換もスムーズにできて船長たちの中にも入り込みやすかったよ」

 --デビュー戦は

 「スルメイカ船でしたね。漁協に勤めていた頃に100尾持ってくるイカの水揚げを見ていたから、イカって結構いるんだなーという印象で。いざ釣り人に釣らせてみると10尾ぐらい。そのとき、人に釣らせる難しさを知りましたよ。当時は仕事の引き継ぎもあり、朝は釣り船、昼から漁協へという生活を半年間続けていました」

 --コロナ対策は何かしていますか

 「現在は10人限定で出船中です。10人だと2・5メートルの間隔が空くので密は避けられます。いつもは帰港後に、女将特製のカレーライスがあったのですが残念ながら今はお休み中です」

 --兄貴と慕われる一男さん、今年からサンスポ推薦船宿会の役員(相談役)も

 「女将がいろいろ動いてくれてわが家で交流会をするとき、船宿会の若手が来てくれるんですよ。釣り談義をしながらお酒を酌み交わしワイワイと。サンスポ船宿会の若手は勢いがあるからね、いつも元気をもらっているよ。船宿によって釣り物も違ったりして勉強にもなるし、何より人対人を大事にしたい。今年から船宿会の役員にもなったし、みんなで一丸となってまとまっていきたいね。今は我慢のときだけど、早くみんなの笑顔に会いたいよ」

ガイド

〈船宿〉サンスポ推薦=乙浜『しまや丸』電話0470・38・2567〈交通〉東京駅八重洲南口から安房白浜行きバス「房総なのはな号」で約2時間。白浜郵便局前下車で徒歩約5分。JR内房線・千倉駅から白浜行きバスで乙浜下車。マイカーは富津館山道路・富浦ICから約30分〈乗合料金〉イカ、イサキ、根魚五目の全船1万1000円。予約乗合。毎月第2、4水曜日が定休。

  • 今年のイカは絶好調。常連の永井秀夫さんはスルメとヤリ合わせて137尾を釣りズラズラッと船上干しだ
  • 梅雨イサキのシーズン間近。昨年はハピソンガールの鈴原ありささんが3点掛けの連続
  • 『しまや丸』にはよく若手船長が集う。左から一男船長、美人女将の優子さん、『萬栄丸』松井大船長、『蒲谷丸』蒲谷政徳船長、川目記者