2020.4.28 12:00

【名物船宿】初心者にはもってこいの船 “熱血船長”新井清司さん

【名物船宿】

初心者にはもってこいの船 “熱血船長”新井清司さん

“名物船長”はいつでもパワフル、明るく出迎えてくれる

“名物船長”はいつでもパワフル、明るく出迎えてくれる【拡大】

 サンスポ推薦船宿会の船宿から“名物店”を紹介する「名物船宿」。第2回は横浜市・磯子『根岸丸』です。いつもパワフルで、釣り人へアツいレクチャーをしてくれる“熱血船長”新井清司船長(70)が登場です。船宿の歴史に、ひょんなことから始めた船長の人柄まで探っちゃいます!!(聞き手・川目梢)

 --船宿を始めたきっかけは

 「元は打たせ網をする漁師でしたが漁場となっていた場所が埋め立て地になってしまい、父が1961(昭和36)年から乗合船をスタート。当時は12人乗船できる木船でしたよ」

 --どうして船長になろうと思ったのですか

 「最初は船長をやるつもりはなかったんです。大学2年のときに授業料値上げ反対運動で学校が閉鎖に。急に休みができたので船の掃除など家の仕事を手伝いをするうちに、船にも乗るようになりました。ある日、天候が急変して父に波しぶきが掛かって、舵を握りながらしぶきを手で拭う姿がかわいそうでね。あのとき、『オレがやる』と決断しました」

 --スタート当初の釣り物は

 「シロギスやフグ、マコガレイ、ハゼなどいろいろやってました。私が船長になってからは自分の色を出そうと思ってね、場所まで時間はかかりましたが、剣崎沖でコマセのアジ釣りを始めました。身近にライバルの存在がいたんですが、そいつと切磋琢磨して情報交換しながらアジ釣りを勉強しましたよ」

 --苦労話を教えてください

 「船長のデビュー戦で船に雷を食らったんです。怖い思いをしたのが逆に気が引き締まって良かったのかもね。人には恵まれたので苦労っていう苦労はしてないかな。私に勉強させるためにいろんな釣りを仕立ててくれるお客さんがいたり、船長デビューから約50年アジ船に乗船してくれている常連の森厚次郎さん(78)にはアジの開拓に協力してもらった。周りに助けられながら少しずつ成長、感謝ですね」

 --思い出に残るエピソードは

 「私の結婚式前日のことです。スミイカ船に出た父の船が帰港時間になっても帰ってこなかった。土砂降りで天候が悪い中だったんで心配しました。いろんな方が海を探してくれたおかげでやっと見つかって。今では笑い話ですが、そのおかげで翌日の結婚式は感動が2倍でしたね(笑)」

 --コロナ対策は何かしていまいすか

 「最大20人の船ですが釣り座の間隔を3メートル空けるために定員10人で設定しています。受付は速やかに対応して店内での滞在時間を短くすることを心がけています」

 --熱血船長と呼ばれていますが

 「釣らせてあげたい、という気持ちが自然と前面に出ちゃいますね。レクチャーに熱くなって少しうるさく言うこともありますが、釣ったあとにお客さんが満足して帰ってくれるのが一番だからね。『楽しかった』の言葉が聞けるとお客さんとつながれた気持ちになってうれしい。今まで自分がやってきた経験のベストを出して、安全第一、これからも自分のスタイルを崩さず頑張っていきますよ」

ガイド

〈船宿〉サンスポ推薦=磯子『根岸丸』電話045・761・5031〈交通〉JR京浜東北線・根岸駅下車、電話で送迎あり。マイカーは首都高速湾岸線・本牧ICから約10分、磯子ICからはUターンで約5分〈乗合料金〉新井清司船長が操船するショート釣りのLTアジは7時10分、息子の勇樹船長のショートキスは8時に出船。共に餌と氷付き8000円。毎週木曜日が定休。30日から5月7日まで休み。

  • 新井船長が船長1年生の頃から乗船している森さん。いろんな人に支えられ新井船長は成長してきた
  • 現在は清司船長のアジ、息子・勇樹船長のシロギス2隻で出船中だ