2020.3.27 05:00

【甘口辛口】一刻も早くワクチンと治療薬が必要 環境破壊をも飛び越え、コロナの脅威がいや応なく人類を襲っている

【甘口辛口】

一刻も早くワクチンと治療薬が必要 環境破壊をも飛び越え、コロナの脅威がいや応なく人類を襲っている

 ■3月27日 今月訃報が届いたスウェーデンの名優、M・フォン・シドーさん(享年90)の、初期の代表作は1957年の「第七の封印」。十字軍の騎士と死神の問答などで神と死を考える難解な作品だが、背景にあるのがペストの蔓延(まんえん)だった。この他にも疫病を扱った映画は2011年の「コンテイジョン」などあるが、ここでは95年の「アウトブレイク」を取り上げる。

 60年代にアフリカの傭兵キャンプでエボラ出血熱を超える致死率100%のウイルスが発見され、米軍が焼き払う。30年後も残ったウイルスを持った猿が、ペット用に米国に密輸され、数人と接触したあと森へ放される。感染した男が密閉空間で飛沫(ひまつ)を拡散してアウトブレイク=爆発的感染が発生。D・ホフマンふんする米軍医が警告するが、軍上層部の反応は鈍い。実は軍は細菌兵器として利用するため密かに治療薬を開発していた。だが、国内でのウイルスには変異して役に立たず、新たな治療薬に必要な宿主の猿を突き止めるが…。

 新型コロナウイルスは米国が武漢に持ち込んだ陰謀、と中国高官が主張する構図と似ている。ともあれ現実は、一刻も早くワクチンと治療薬が必要だ。全世界で感染者の爆発的増加が収まらず、イベントの自粛・禁止、経済も停滞する…と、ここまで書いて、コロナ発生前の地球規模のテーマが温暖化だったことを思い出した。

 中国、米国などの産業活動が止まり、二酸化炭素排出量も減っているかもしれない。観光客激減でベネチア運河の水質が改善されたという報道も耳にした。これまでの環境破壊をも飛び越えながら、コロナの脅威がいや応なく人類を襲っている。(宮本圭一郎)