2020.3.15 05:00

【甘口辛口】宴会は禁止でも、桜を見に町に出よう 停滞している経済にも貢献できるのでは

【甘口辛口】

宴会は禁止でも、桜を見に町に出よう 停滞している経済にも貢献できるのでは

 ■3月15日 ソメイヨシノの開花宣言が出たばかりの東京は14日、前日のポカポカ陽気が嘘のような真冬に逆戻り。ほころんだつぼみにも容赦なく雪が降り積もった。お隣の横浜市でも、この時期には珍しい降雪に見舞われた。「気温は零度近い。寒くて参ったよ」と市内に住む小欄の上司も、仕事連絡の電話口で悲鳴を上げていた。

 今年は見えない敵のせいで、開花宣言を聞いてもウキウキ感に欠ける。東京都からは花見の宴会自粛要請が出たばかり。それに追い打ちをかける寒さに、身も心も冷え込んだ。とはいえ、お花見は奈良時代からの伝統文化。競馬好きだった昭和の作家、故寺山修司の著書「書を捨てよ、町へ出よう」のタイトルがふと脳裏に浮かんだ。

 天気予報によると、列島各地では15日から比較的、温暖な好天が続きそうだ。そんな日ぐらい、咲き始めたソメイヨシノの美しさに心を奪われたい。1カ所に固まる宴会は禁止でも、誘い合わせて花を見上げつつ、そぞろ歩きを楽しむ余裕ぐらいは持ちたい。もちろん子供たちもだ。

 スポーツやエンタメといった感動や元気をくれるイベントが、軒並み延期か中止。テレビやゲームにかじりついてばかりいるのも能がない。健康管理に留意しつつ、お花見から帰宅後は手洗いとうがいをしっかりするということでどうだろう。と、つい後ろめたい言い方になってしまうが。

 町に出れば、おなかもすくし、のどもかわく。お金も使う。停滞している経済にも、少なからず貢献できるのではないか。経済活性化のため、与野党の一部には消費税減税論も出ているが、その補充財源はどうするのか。過剰自粛や後ろ向きの改革は、現実的とは思えない。 (森岡真一郎)