2020.3.12 05:00

【甘口辛口】日本だけ頑張っても世界で新型コロナ感染広がれば東京五輪は開催困難 延期を「プランB」として検討しては

【甘口辛口】

日本だけ頑張っても世界で新型コロナ感染広がれば東京五輪は開催困難 延期を「プランB」として検討しては

 ■3月12日 五輪発祥の地オリンピアのヘラ神殿跡で12日、東京五輪の採火式が行われる。ギリシャでも新型コロナウイルスの感染が拡大しており、オリンピア市議会から国際オリンピック委員会(IOC)へ延期の申し入れもあった。同国政府が実施を決めたが、無観客で日本からの参加者も当初の約50人から35人ほどに減らされたという。

 式では古代五輪当時の衣装に身を包んだ巫女(みこ)たちが太陽光を集めた凹面鏡から採火する。ニュースなどで見て「いよいよ五輪か」と気分が高揚する瞬間だが…。7月24日の開会式で新国立競技場の聖火台に果たして点火されるのか。釈然としない採火式になりそうだ。

 NHKの世論調査(9日発表)によると「東京五輪は予定通り開催できるか?」に「できないと思う」が45%で「できると思う」の40%を上回った。国内スポーツの中止、無観客の奔流に国民の間ではあきらめムードが漂い出したのか。そんな折、大会組織委員会の高橋治之理事が米紙ウォールストリート・ジャーナルのインタビューに答えている。

 同氏は五輪開催が難しくなった場合、最も現実的な選択肢は1、2年の開催延期としている。経済的損失の大きさで「IOC自身が(経営的に)おかしくなる」ため中止や無観客にはできず、延期の場合はスポーツイベントの予定が固まっている来年より2年後との考えを示した。

 IOCバッハ会長の「成功に向け今後も全力を尽くす」とのお墨付きもあって「何が何でも開催」で突き進んでいる感じの組織委。しかし、日本だけ頑張っても世界で感染が続けば開催は困難だ。一理事の私見で片づけず「プランB」として検討する必要がありそうだ。 (今村忠)